がん保険「ガードエックス」の評価を角盈男氏のケースから見る

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がん保険「ガードエックス」の評価を角盈男氏のケースから見る

      2018/03/06

メットライフ生命のがん保険「ガードエックス」の評価

インターネットでのがん保険の評判を見ると、メットライフ生命のがん保険「ガードエックス」の好評価ぶりをよく目にします。

がんの三大治療方法である、手術、放射線、抗がん剤、どれか一つだけでもその治療を受けた段階で、がん治療給付金という形で一時金が支給され、入院の有無を問わない商品性となっています。

この給付金は1年に1回を限度として、通算5回まで受け取ることが出来るため、治療が長引き1年を経過した段階で治療中であったとしても、通院治療として1年を経過していれば再度給付金が支給されることになります。

給付金が入院の有無を問わない点、1年に1回として翌年も継続して給付金が支給される点などから、ネット上では良い評価が多いです。

しかし、がん保険の本来を考えたときに、このガードエックスが持つデメリットが、本当に保険として役に立つのか、元巨人軍の角盈男氏のがん治療のケースを参考に、論じてみたいと思います。

ガードエックスの保険料

  • 契約年齢:30歳
  • 保険期間・保険料払込期間:終身
  • がん治療給付金:100万円(上皮内がんの場合は50万円)
  • ホルモン剤治療給付金:10万円
  • 入院給付金:なし
  • 手術給付金:なし
  • 通院給付金:日額5,000円(61日目からは日額10,000円)
  • がん先進医療保障:通算2,000万円まで

この保障内容で、男女別で保険料を試算すると以下のようになります。

  • 30歳・男性・・・月2,328円
  • 30歳・女性・・・月3,521円

ネット情報でも挙がっていますが、女性の場合の保険料がとても高い特徴があります。

しかし、男性の方であれば、「一見」、保険料も割安で良さそうな印象を持ちます。

ガードエックスのデメリット

ガードエックスのデメリットは、これもネット情報を見れば記載がありますが、がん治療給付金の給付条件が「健康保険の対象であること」が必要です。

がん治療のための、手術・放射線治療・抗がん剤治療、いずれかを受ければがん治療給付金が給付されますが、その治療が健康保険の対象の治療であることが必要です。

健康保険外の治療、多くの方がぱっと思いつくのが、国内未承認の「抗がん剤治療」などがあるでしょう。

医療技術で日本の先を行く欧米で開発・承認されている治療法は、日本にやってきて承認を受けるにはかなりの年月かかかるため、これらの治療を試したいと思っても、国内未承認の治療法は「自由診療」扱いとなってしまいます。

とはいっても、承認されるまで悠長に構えてはいられませんので、こうした保険診療外の治療を行う場合には、せっかくがん保険に加入していたとしても、給付金がもらえないという最悪なケースとなってしまいます。

元巨人軍の角盈男氏のがん闘病

元巨人軍のリリーフエースであった角盈男氏は、前立腺がんと診断され、以降闘病生活を送るのですが、入院も手術もされませんでした。

当初は、がん治療先進医療の一つ「重粒子線治療」を受けられる予定でしたが、その前段階で必要なホルモン療法を受ける中で副作用に悩まされたことにより、重粒子線治療を断念しました。

その後、新しい放射線治療であるトモセラピー(強度変調放射治療)に切り替え、1か月でなんと15回というスパンで照射を行い、その結果、がん細胞がほとんど死滅してしまいました。

この「自由診療」としてのトモセラピーを角さんは選択され、結果、治療費は230万円ほどかかったそうです。

保険外診療の選択肢

抗がん剤のみならず、放射線治療にも多くの保険外診療が存在します。

一例ですが、肺がん、肝がんに効果的と言われるSBRT(体幹部定位放射線治療)という放射線治療は、肺または肝がんが3個まで、大きさは5センチまで、骨やリンパ節転移がんは治療できないという決まりがあり、それ以外のがんは、保険の範囲外となってしまいます。

がんの骨転移に対しSBRTの治療効果が高いことがわかっていても、保険治療ではこの治療を受けることが出来ず、自由診療を選択せざるを得ません。

角盈男氏のように、多額な治療費を出せるのであれば、自由診療という選択肢を取ることができます。

しかし、経済的な損失のカバーのためにがん保険に加入していたにも関わらず、もしがん保険を使うことができなかったとしたら、その大きな費用は全て自己負担しなければいけないでしょう。

がんに対しての危険な都合の良い解釈

ガードエックスのデメリットは、保険外診療の場合には給付金が出ないことは説明しました。

しかし、「保険外の治療を受けるケースは稀であり、自分は保険診療で大丈夫だろう」と思う人がいたとしたら、非常に危険な思想です。

自分ががんに罹患するかどうか、罹患するとしたらどの部位に罹患するのか、進行度合いはどの程度で発見できるのか、そしてどんな治療方法になるのか、その治療方法以外の治療手段はないのか、そんなことは現段階では誰にも分かりません。

「分からないからこそ」保険に加入するのではないでしょうか?

「分からないこと」に対しての備えとして加入するがん保険が、役に立たない可能性を含む商品性であったとしたら、果たして「万が一の備え」として万全と言えるのでしょうか?

角盈男氏のケースから見るがん保険「ガードエックス」の評価のまとめ

がん保険に関わらず、生命保険の役目は、万が一の時に「困らない」ようにしておくことです。

しかし、本当に保険診療だけでがん治療を行うことができる保証があるのでしょうか?

自分が罹患するがんは、必ず保険診療だけで大丈夫といえる根拠はあるのでしょうか?

もし、確固たる根拠があるのでしたら、このガードエックスという商品は向いているでしょう。

しかし、長い将来、「万が一」の自由診療の選択肢をつぶしたくないのであれば、この保険は不向きと言えます。

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