アクサ生命の医療保険「スマート・ケア」は保険料に見合う価値があるのか

ほけんケア~ドル建て保険も理解できた!保険について本気出して勉強した主婦のブログ

子供のための貯蓄型学資保険の検討からドル建て保険の存在を知り、様々な保険を勉強してきました。複雑でわかりにくい保険に関する内容を少しでも理解しやすくなるためのブログです。

アクサ生命の医療保険「スマート・ケア」は保険料に見合う価値があるのか

   

アクサ生命の医療保険「スマート・ケア」の保険料

アクサ生命は、2017年9月に新しい医療保険の販売を開始し、「日帰り手術後の通院」も保障するという、業界初を謳う商品となっています。

アクサ生命いわく、入院の短期化と通院治療の増加という、現代の医療環境に対応した次世代型の医療保険となっており、手術や通院といった治療にフォーカスした保障となっているそうです。

新しい保障の仕組みが次から次への誕生してくれるのは、契約者の立場にとっては良いことではありますが、そこは保険料との兼ね合いになるでしょう。

ただ正直、アクサ生命の医療保険「スマート・ケア」の保険料はやや高い傾向にあることは否めません。

今回はこの「日帰り手術後の通院」がある保障が、果たして保険料に見合った価値のあるものなのか、前半で商品の分析をし後半ではこの「スマート・ケア」に保険料について私自身の意見を述べたいと思います。

アクサ生命の医療保険「スマート・ケア」の商品性

日帰り手術後の通院保障

先にも触れましたが、日帰り手術後の通院治療も保障してくれるというのが特徴的です。

一般的な医療保険の通院保障は、治療のための「入院」が前提となっており、入院を経ての退院後の通院に関しては、通院給付金の支給対象となります。

しかし、入院を伴わない「日帰り手術」に関しては、その後の通院治療に関しての通院給付金の対象とはなりません。

「日帰り手術+通院」で治療を行う可能性がある病気は、白内障・緑内障、子宮筋腫、尿管結石、大腸ポリープ、乳がんなどが該当するようです。(必ず日帰り手術となる訳ではありません。)

日帰り入院から一時金が支給

入院日数の短期化に備え、日帰り入院も含む入院を開始した段階で、一時金が支給されます。

これは、一般的な医療保障の「入院日額いくら」といった入院給付金とは別に支給されるものになります。

日帰り入院でも通常の入院でも、入院をしたという事実があれば、「入院一時金」と「入院給付金」が支給されることになります。

手術給付金倍率が最高50倍

保障の対象となる手術等は、公的医療保険制度の対象となっている約1,000種類の術式をカバーしていることは、現在の医療保険の主流であり、術式数については十分な数を保障しています。

手術給付金額は、入院日額に対して倍率を乗じて計算されますが、その倍率が最高50倍となっていることは、業界でも高い値と言えます。

しかし、50倍の対象となる手術は、「脳梗塞による開頭」「胃がんによる胃切除術(開腹術の場合)」「心筋梗塞によるバイパス形成手術」など、非常に大きな術式に限定されます。

次いで20倍の対象となる手術は、「開胸術」や「開腹術」など、これも比較的大きめな手術に限定されます。

比較的軽度な手術は10倍となり、ほとんどの手術はこの10倍に該当されるほか、日帰り手術に関しては5倍となります。

3大疾病一時金特約

いわゆる3大疾病、「がん」「急性心筋梗塞」「脳卒中」により、所定の状態に該当した場合に一時金が支給される保障ですが、一般的に多くのこのタイプの保障に関しては、上皮内外がんを除く「がん」に関しては、診断確定で一時金の支給対象となりますが、急性心筋梗塞と脳卒中の場合の支給要件が非常に厳しいものが多いです。

それは、「60日間以上」の労働を制限する状態と医師により診断されることや、後遺症が残るという診断があってはじめて一時金が支給されます。

しかし、アクサ生命のこの特約は、治療のための「手術」もしくは「継続して5日以上の入院」があれば一時金が支給されるため、非常に緩い条件と言えます。

また、上皮内新生物一時金特則を付加することにより(任意付加)、上皮内がんと診断された場合でも、一時金が支給されることになります。

どの疾病の一時金も、保険期間を通じて「計5回」まで支給され、それぞれが5回支給されると消滅します。

3大疾病保険料払込免除特則

3大疾病により所定の状態に該当した場合に、それ以降の保険料の支払いが免除され、保障だけがその後も残る仕組みですが、この仕組みも非常に要件が緩くなっています。

一般的な3大疾病による保険料の払い込みが免除されるためには、上皮内がんを除く「がん」に関しては診断確定で適用となりますが、「急性心筋梗塞」「脳卒中」に関しては、先に説明した通り、「60日以上」の労働制限や後遺症などの医師の診断が必要となり、非常に条件が厳しいものとなっているものが多いです。

このアクサ生命の特則は、がんに関しては、一時金特約と同様に、上皮内がんを除く「がん」と診断確定で適用となりますが、「急性心筋梗塞」「脳卒中」に関しては、①「治療を目的とする手術」を受け、その手術が「医科診療報酬点数表によって手術料の算定対象として列挙されている手術」、もしくは、②「治療を目的とする手術」を受け、「入院日数が継続して5日以上」、①か②どちらかを満たせば、払込免除が適用となります。

非常に、適用「されやすい」内容となっています。

その他特約

●先進医療給付特約

●3大疾病一時金特約(上皮内新生物一時金特則の任意付加可)

●女性疾病入院・特定手術給付特約

●重症化予防一時金・見舞金特約

●介護終身保険特約

保険料の比較

それでは、「日帰り手術後の通院」を保障してくれるこの医療保険の保険料を実際に見てみます。

契約年齢:30歳男性 保険期間・保険料払込期間:終身 入院日額:10,000円 3大疾病保険料払込免除特則:付加 の条件で、アクサ生命の「スマート・ケア」と、オリックス生命の医療保険「新キュア」を比べてみます。

アクサ生命:スマート・ケア保険会社・商品名オリックス生命:新キュア
10,000円入院日額10,000円
10万円入院一時金
日帰り手術:5万円
入院手術:10・20・50万円
手術給付金日帰り手術:5万円
入院手術:20万円
50万円集中治療室(ICU)管理
10,000円通院日額
10万円放射線治療20万円
4,580円保険料(月)3,050円

アクサ生命のスマート・ケアは、通院保障や入院一時金もあり、非常に手厚い保障である反面、その分保険料が割高になっている印象です。

医療保障にあれもこれもと手厚い保障を求めるご意向の方であれば、アクサ生命のスマート・ケアのほうが、より安心できそうです。

保険料に見合った価値があるのか

そもそも、医療保険は何のために加入するのでしょうか?

就業不能保障保険といった類の商品も誕生している中、治療中の「収入減」に対してというよりも、「治療費」そのものの経済的な損失に備えておく意味合いが強いのではないかと思います。

しかし、医療保険に加入する際には、「高額療養費制度」の存在を念頭に入れなければいけません。

保険適用の治療であれば、その治療費がどんなにかかったとしても、1か月あたり「10万円前後」の自己負担で済みます。

正直なところ、入院給付金、手術給付金を医療保険からもらえるのであれば、医療費はそれほど大きな経済的損失とならないのではないか、と私は感じています。

医療保障を手厚くする必要性

価値観に関することなので一概には言えませんが、私は、「入院保障」「手術保障」「先進医療保障」が医療保険で保障されていれば、十分に医療保険の存在価値があると思います。

医療保険は「儲ける」ために加入するのではありません。

私は、アクサ生命の医療保険「スマート・ケア」は、人の「安心感」に付け込んで、過剰すぎる保障内容になってはいないか、と感じてしまいます。

オリックス生命の新キュアと比べ、入院日額10,000円の内容で1か月あたりの保険料の差は「1,530円」です。

私は、1年で18,360円、10年で183,600円、30年で約55万円も多く支払ってまで、日帰り手術後の通院保障日額10,000円を欲しいとは思えません。

アクサ生命の医療保険「スマート・ケア」は保険料に見合う価値があるのか、のまとめ

各社、医療保険は「ドル箱商品」と言えるほど、医療保険から大きな利益を得ています。

保険は「最低限困ることのない」ものであれば、その役目を十分に果たしてくれると考えています。

せっかく日本には高額療養費制度があるのですから、それを踏まえた上で医療保険の保障内容を決めるのであれば、事細かなケースでどれが手厚い・手薄い、というミクロな議論ではなく、最低限の費用で最大限の恩恵を受けることができる保障を持つことが、経済的な損失を防ぐことができるのではないでしょうか?

 - アクサ生命 , , , , , , ,