住友生命の「ふるはーとSアドバンス」は販売停止になるほど契約者に有利?その理由と解約時期について

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子供のための貯蓄型学資保険の検討からドル建て保険の存在を知り、様々な保険を勉強してきました。複雑でわかりにくい保険に関する内容を少しでも理解しやすくなるためのブログです。

住友生命の「ふるはーとSアドバンス」は販売停止になるほど契約者に有利?その理由と解約時期について

   

1.住友生命の「ふるはーとSアドバンス」は販売停止となっています(2018年2月現在)

住友生命の「ふるはーとSアドバンス」は、全国の地銀、信用金庫、証券会社等を170機関余りで販売されていた商品です。

一時払い終身保険の初期型の商品で、日銀のマイナス金利政策の煽りで運用環境が厳しくなり、2017年1月より販売が停止されています。

引受保険会社である住友生命の経営状態が厳しいのでは・・・と心配される方もいらっしゃるかも知れませんが、答えはNoです。

保険会社は会社経営の健全性維持が最も重要視されますので、そのための予防措置として販売が停止されたものです。

お客さまから見れば、むしろ、今では購入ができない商品をお持ちということで、今の経済環境下ではそのままお持ちいただくことをお勧めしたい保険です。

2.住友生命の「ふるはーとSアドバンス」の特徴と予定利率

この商品の正式名称は「予定利率変動型5年ごと利差配当付終身保険(一時払い)」といいます。

予定利率変動型とありますが、加入時に約束された予定利率は一生涯保障されますので、契約時に定まった解約返戻金などは、将来にわたって変更されません。

ご購入された方の多くは、予定利率が0.7~1.0%程度の時代に契約されたと思いますが、今の予定利率(他の住友生命の終身保険で0.3%)と比較すると高い水準になります。

もし急な出費が生じた場合でも、一部解約が可能な商品なので、全部解約するか一部解約とするのかご検討されることをお勧めします。

なお、解約返戻金は、8年目から10年目に返戻率が100%を超えますので、類似商品と比べると少し長くなりますが、保険会社の一般勘定での運用なので相場環境等による価格変動リスクはありません。

3.住友生命の「ふるはーとSアドバンス」をお持ちの方へ

この商品は、お近くの地方銀行や信用金庫で購入された方が多いと思いますが、契約のメンテナンスは住友生命(コールセンター)が行います。

投資信託などは販売会社である銀行がアフターフォローなどを行いますが、保険契約は保険会社でアフターフォローをする仕組みになっているからです。

(保険契約では、例えば支払い手続きの際には被保険者の体況等のセンシティブ情報を扱うこともあるため、銀行での手続きを行わないようにしているためです)

ですから、実際の手続きの多くは、郵送やインターネット経由で行われますので、銀行を通じたメンテナンスはあまりない筈です。

4.住友生命の「ふるはーとSアドバンス」の解約の時期

繰り返しになりますが、積立金に適用される予定利率は比較的高めに設定されていますので、お宝とまでは言えませんが、同じような内容の商品加入は今では不可能です。

解約の必要性が生じた場合であっても、一部解約が可能な商品ですので、全部解約はしなくて済ませたいものです。

それでも敢えて解約時期について触れるとすれば、日銀の政策目標であるインフレ目標が2%を達成した時です。

インフレが現実化すると、固定金利型の商品の商品開発も積極化するでしょうし、この商品が持つ有利性も薄れてくることが予想されるためです。

2018年2月現在、海外では金融緩和の見直しが話題になり始めましたが、日本は日銀・黒田総裁の任期延長も現実味を帯びていますので、金融政策の変更はもうしばらく先になるでしょう。

したがって、今はまだその時期ではなく、早くとも2019年以降の金融環境を見て判断するのが良いと思います。

5.住友生命の「ふるはーとSアドバンス」のまとめ

一般的に、保険会社が販売を停止した商品は、保険会社の運営面では不都合な商品であることが多く(いわゆる逆ザヤ)、逆に契約者からみれば価値あるものになります。

この商品は、解約返戻金の返戻率が100%を超えるには契約から約10年を要しますが、予定利率で見れば、現在販売されている保険商品より設計条件が良くなっています。

唯一、気を付ける必要があるのは保険会社の破綻リスクですが、住友生命という安心のブランドで現実的には殆ど考慮する必要はないと言えます。

改めて申し上げるとすれば、出来るだけ解約しないようにしてください、というのが偽りないところです。

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