上皮内がんは保険が必要？どんな治療でいくらかかるのか調査
上皮内がんには保険は必要？
あまり耳慣れない「上皮内がん」という言葉。いわゆる、がんの「初期」や「ステージ０～１期」と言われている状態のことを指します。「上皮内新生物」とも言います。
これに対して、進行してしまったがんを「悪性がん」「悪性新生物」と言います。この状態だと、かなりの治療が必要なイメージですが、果たして「上皮内がん」の場合はどんな状態で、どんな治療が必要なのでしょうか。保険はかけておいたほうがいいのか、調査しました。
上皮内がんの状態と治療法
「上皮内がん」とは、がん細胞が上皮内にとどまって増殖している状態です。増殖はしていても、上皮をやぶっていないので、広がって転移する状態ではありません。そのため、治療はその部分を切除するというシンプルな場合がほとんどです。
お医者さんに、「早期に見つかって良かったですね」と言われる状態は、この場合がほとんどです。
例えば、胃がんなら、喉から内視鏡を入れて部分切除します。
子宮頸がんなら、頸部を少し切り取ります。
そうして、経過観察をして予後をみていきます。場合によっては抗がん剤を併用することもありますが、ほとんどの場合は切除するのみです。
上皮内がんの手術費用
では、上皮内がんで手術する場合の費用について、ご紹介していきましょう。上記でも触れたように、ほとんどの場合は切除して経過観察をしますから、一度の入院・手術をするということになります。
手術費用は、術式によって異なります。例えば、開腹手術なのか腹腔鏡手術なのかによっても、費用は異なります。ですが、健康保険には「高額療養費制度」というものがあり、一定金額以上は支払わなくてよいことになっています。
例えば、標準報酬月額28万円～50万円の場合、８０，１００円+（総医療費-267,000円）×１％という数式で求められるのですが約10万円あれば大丈夫という計算になります。
月をまたぐ場合は、月ごとの計算になるためこの限りではありませんが、10万円プラスアルファで入院する際の備品や各検査代、交通費などを含めて考えていただくとよいかと思います。
上皮内がんの診断金特約はつけるべきか
このように、上皮内がん治療には大きく治療がかかることはありません。ですから、入院手術をしてある程度給付金がもらえる保険に加入している場合は、それで十分とも考えられます。そのため、保険会社各社も「上皮内がん診断金特約」といって、初期のがんでも診断金をお支払いしますよ、という特約にとどめています。
もちろん、いざそうなった時に少しでも一時金がもらえたら当面の仕事をセーブしたりする場合などは生活資金にも充てられて助かります。これは、人によってとらえ方が変わりますから、そこまでお金がかからないなら自分の予備資金でどうにかなるので、月々の保険料を抑えたいという方もいるでしょう。逆に、そうなった時にせっかく毎月保険料を支払っているのだから、自分の財布からは1円も払いたくなから特約をつけておきたいと考える方もいるでしょう。どちらが正解で外れということはありません。
ただ、人によっては同じ手術をしても予後が全く違います。嘘のようにピンピンしている方もいれば、なんとなく体調が優れず元に戻らず、もどかしい思いをする方もいると思います。そうなった時に少しでも給付金がもらえていたら、仕事を休んだりしても助かると思います。
上皮内がんと保険についてのまとめ
以上のことから、上皮内がん診断金に関してはそれほど重要視すべき保険ではないかもしれません。ただ、せっかく保険をかけるならどんな場合でも給付金がもらえるほうがいいのではないでしょうか？
確率論で言えば、二人に一人ががんになると言われている時代ですから、こういった診断金特約はもらえる確率が高いとも言えます。保険は相互扶助の精神で、健康な人が病気の人を支えるという考え方に基づいていますから、もらえる確率なんて言うと変な話になってきます。ですが、普段生活して保険料を払っていたら、そんな気持ちにもなりますよね。
いずれにしても、初期のがんに罹患したらその後再発する可能性も十分にあり、経過観察はそのために必要とされています。そうなってから保険の見直しは出来ませんから、今なにもないうちにしっかりと今の保険を見直しておくことをおすすめします。