東京海上日動の賠償責任保険:知っておくべき豆知識解説!
目次
東京海上日動の賠償責任保険は個人向けだけじゃない?
賠償責任保険といえば、個人向けの商品を連想される方も多いですが、実は「法人向け」のラインナップも豊富にあります。
欧米では生産物賠償責任保険=PL(Product Liability)とも呼ばれ、消費者の利益を守るための保険として重宝されております。
例えば、車に乗車していてコーヒーがこぼれて火傷してしまった場合に「コーヒーがこぼれてしまったのは車の設計がよくないからだ。」と車メーカーを相手取って訴訟を起こしたケースも存在するほどです。
アメリカは訴訟社会なので、このような日本人にとってはあまり聞きなれないケースもあるかと思いますが、泣き寝入りしないための賠償責任保険入門を今回は紹介します。
日本では東京海上日動が力を入れてバリュエーション溢れるラインナップを持っているので併せて解説します。
そもそも賠償責任保険の仕組みとは?:豆知識のご紹介
まず、賠償責任保険の仕組みについて解説します。
個人については、個人の日常生活の行為によって他人に対してケガなどを負わせてしまい、損害賠償責任が発生した場合に賠償費用や治療費等を補償する保険となります。
企業においては、企業の営業行為や企業が管理する施設の不備でお客様や第三者に対してケガ等を負わせてしまい、損害賠償が発生した場合に賠償費用や負担する費用を補償する保険となります。
・一般企業向け賠償責任保険:施設、請負業者、生産物、受託者、使用者賠償責任保険など
・特定企業向け賠償責任保険:自動車整備工場、旅館ホテル、旅行業者、情報通信サービス、LPガス販売業者、ビルメンテナンス業者など
・専門職業向け賠償責任保険:医師、司法書士、公認会計士、建築家、弁護士、宅地建物取引士など
【事故例の紹介】
引用元:あおば総合保険株式会社 HP
http://www.aoba-hoken.jp/baisyousekininn/bijisapo/jjikorei
業界によって賠償責任のカテゴリが異なるため、商品ラインナップやパッケージが膨大な数に及ぶのも特徴です。
加えて、賠償責任の見極めも難しいため、保険会社における保険金支払い部門も企業向け賠償責任専任部隊も存在するほどで、特殊性が高い保険と言えるでしょう。
東京海上日動の賠償責任保険の特徴と補償は?
では、東京海上日動の賠償責任保険についてみてみましょう。
何よりも種類が豊富なのが特徴です。代表的なものだけでも9種類あり、更に業界団体や職業に応じて細分化されています。
【東京海上日動・賠償責任保険商品ラインナップ】
http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/hojin/baiseki/
東京海上日動の賠償責任保険でも特徴的なものは「超ビジネス保険」と呼ばれるパッケージ商品であると言えるでしょう。
【超ビジネス保険の概念】
引用元:東京海上日動HP
http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/hojin/jigyo/cho_business/about/
超ビジネス保険の概念は企業向けの保険を全てまとめてリスクを可視化しようというコンセプトで成り立っています。
このコンセプトの背景としては、企業の責任として、従業員が安心して健康に働くことが出来るようにならねばならないという状況を反映しているからです。
【参考】電通事件 長時間労働の結果うつ病にかかり自殺したケースの裁判事例
引用元:厚生労働省HP
https://kokoro.mhlw.go.jp/case/634/
「電通」といえば、昨今の新入社員自殺事件が記憶に新しいですが、実はうつによる自殺はこれが初めてではなく、1990年にも一度起きているのです・・
企業が従業員に対して健全な就労環境を用意せずに、働くことによって精神疾病に至らしめてしまい、最後は自殺というこのケースによって企業も従業員のために働きやすい環境整備をより徹底するようになったのです。
ここから、皆さんが泣かないための賠償責任保険の知識へと繋がるのです。
泣かないための賠償責任保険の知識
安全配慮義務を知ろう:ブラック企業対策
この記事をお読みの皆さんにとって一番身近なのは、「彼氏の企業はちゃんとしているのか・・・?」、「旦那はいつも終電になってしまっているが、旦那の企業は大丈夫なのか・・・?」といった親族や友人の就労環境や企業のことでしょう。
ここで、明らかに残業時間がオーバーしていたり、体調がおかしそうだったら、以下の文言を思い浮かべてみてください。
「安全配慮義務」:企業は従業員に安全な職場を提供しなければいけない。
「使用者の安全配慮義務」
平成20年3月に施行された労働契約法第5条は、「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」と、使用者の労働者に対する安全配慮義務(健康配慮義務)を明文化しています。
危険作業や有害物質への対策はもちろんですが、メンタルヘルス対策も使用者の安全配慮義務に当然含まれると解釈されています。
労働契約法には罰則がありませんが、安全配慮義務を怠った場合、民法第709条(不法行為責任)、民法第715条(使用者責任)、民法第415条(債務不履行)等を根拠に、使用者に多額の損害賠償を命じる判例が多数存在します。引用元:東京都労働安全相談センター
http://www.kenkou-hataraku.metro.tokyo.jp/mental/line_care/law/abor.html
企業に従うのは当たり前という、昔ながらの就労感も良いですが、今の時代は様々な働き方が推進されています。
ゆえに、働くことによって不健康になってしまうということにならないように、このような賠償責任関連の知識も身に付けていきましょう!