プルデンシャル生命の低解約返戻金型平準定期保険は後出しの切り札

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子供のための貯蓄型学資保険の検討からドル建て保険の存在を知り、様々な保険を勉強してきました。複雑でわかりにくい保険に関する内容を少しでも理解しやすくなるためのブログです。

プルデンシャル生命の低解約返戻金型平準定期保険は後出しの切り札

   

プルデンシャル生命の低解約返戻金型平準定期保険とは?

今回は、外資系保険会社プルデンシャル生命で取り扱っている、低解約返戻金型平準定期保険について考察していきます。

この商品は、保険料が高めである終身保険の「代わりの商品」として提案されることが多いです。

プルデンシャル生命の販売員である「ライフプランナー」が、商談の中で、どのような流れでこの商品を提案してくるか、そのプロセスについても言及したいと思います。

プルデンシャル生命の低解約返戻金型平準定期保険の特徴

この低解約返戻金型平準定期保険は「定期保険」となっていますが、プルデンシャル生命においては、「終身保険」の代わりとして提案されることが多いです。

それは、保険料・保険期間・解約返戻金の3点において、終身保険と比べて、同等もしくは優れているからです。

個別にそれぞれ解説していきます。

プルデンシャル生命の低解約返戻金型平準定期保険:保険料

「低解約返戻金型」とは、低解約返戻金期間を定め、その期間中は解約返戻金の貯まる割合を通常のものより70%ほどに抑えることで、抑えている反面、保険料を安くするという仕組みです。

同じ保障額の終身保険と比べて、低解約返戻金期間を設けている分、保険料が安くなるメリットがあります。

同じ保障額の保険を持つのであれば、より安い保険料のほうがいいですね。

プルデンシャル生命の低解約返戻金型平準定期保険:保険期間

一般的な平準定期保険は、保険期間が80歳までとなっているものが多いですが、プルデンシャル生命保険の低解約返戻金型平準定期保険は、最長100歳まで指定できます。

100歳までの保険期間を定めることができる低解約返戻金型平準定期保険は、「100歳=終身」ではありませんが、終身保険の代わりとして入るケースが考えられます。

100歳まで保障があれば、一生の保障としては十分であろうと考えられる年齢だからです。

プルデンシャル生命の低解約返戻金型平準定期保険:解約返戻金

低解約返戻金期間がある分、その期間中に保険を解約してしまった場合には、戻ってくる解約返戻金額は、通常の終身保険よりも少ない金額(70%に抑えられた金額)になってしまうことに注意してください。

しかし、低解約返戻金期間=保険料払込期間とした場合に、保険料を払い終えれば、解約返戻金額はいっきに増える仕組みになっており、しかもその金額・戻り率は、通常の終身保険を続けた場合よりも、大きな金額・割合になり、非常に優れている仕組みです。

注意点としては、終身保険と異なり、解約返戻金は放物線を描くように、年齢の後半に向かって減少していき、100歳で0円となります。

解約返戻金目的・貯蓄目的であれば、その金額が一番大きくなるタイミングを見計らって「解約」をしなければいけません。

100歳までの「保障」目的であれば、「解約」することはないので、気にしなくても良いでしょう。

プルデンシャル生命の低解約返戻金型平準定期保険をまとめると

低解約返戻金型平準定期保険は終身保険と比べたときのメリット・デメリットは以下の通りです。

【メリット】

保険料が「安く」、保険期間も「100歳」までとほぼ終身保障と見なすことができ、解約返戻金は「より多く」貯まる仕組みの商品

【デメリット】

低解約返戻金期間中に解約した場合の解約返戻金の減少、年後半に減少していく解約返戻金額、万が一100歳を超えてしまった場合に保障が消滅する

他社の商品と比較してみる

この低解約返戻金型の商品は他社でも取り扱っており、今回は、オリックス生命の低解約返戻金型終身保険「Riseライズ」で、保険料を比較してみます。

定期保険と終身保険の比較になるので、保障内容が異なりますが、あえてこの条件で試算します。

なお、プルデンシャル生命の低解約返戻金型平準定期保険は、保障額が1,500万円以上の場合は高額割引が適用となり、保険料が若干安くなります。

裏を返すと、1,500万円未満の場合は割引はかかりません。

今回は、プルデンシャル生命側にあえて割引をかけた場合で比較してみます。

オリックス生命のライズとプルデンシャル生命の低解約返戻金型平準定期保険:シミュレーション

契約者:35歳男性 保険金額:2,000万円 保険期間:終身/100歳 保険料払込期間:65歳 低解約返戻金期間:65歳

オリックス生命 Rise[ライズ]:月保険料45,480円

プルデンシャル生命 低解約返戻金型平準定期保険:月保険料48,240円

オリックス生命のライズとプルデンシャル生命の低解約返戻金型平準定期保険:シミュレーション結果から

保険料の差は月2,769円で、オリックス生命のライズのほうが安い結果になりました。

保険料の累計でみると993,600円と、プルデンシャル生命の低解約返戻金型平準定期保険は約100万円も多く払ってしまうことになります。

また、ライズは「終身保険」であり、保険期間は「終身」、解約返戻金も年とともに減少せずむしろ「増加」していきます。

プルデンシャル生命の低解約返戻金型平準定期保険は、あえて高額割引をかけた結果ですので、保障額が1,500万円未満で割引がかからない場合は、その差はもっと大きくなるでしょう。

つまり、「保険料」も「保障期間」も「解約返戻金の推移」も、ライズに軍配が上がります。

プルデンシャル生命の低解約返戻金型平準定期保険の提案の仕方

プルデンシャル生命は、最初の商品提案(ファーストプレゼンテーション)時には、いきなり低解約返戻金型平準定期保険を提案することはせず、最初は終身保険を保障額1,000~2,000万円といった大きな額で提案してきます。

これは、終身保険と低解約返戻金型平準定期保険の、販売側に入る手数料の違いから、保険料が高めの終身保険に加入していただいたほうが高い手数料が販売側に入るので、あわよくば終身保険で加入してもらったほうがおいしいのです。

払えるならよし、払えないなら次の手として、「保障額を変えずに、保険料を下げる方法があったらいかがですか?」と低解約返戻金型平準定期保険を代わりに提案します。(ライフプランナーによっては、この低解約返戻金型平準定期保険ではなく、米国ドル建終身保険を提案してくることもあります。)

最初に「高い金額」を見せて印象付けた後に、それよりも安い金額を提示することで、価格が安く感じてしまう心理テクニックを使う訳です。

この心理テクニックで、顧客は「お得だ」「いい担当者だ」という心理状態になってしまうのです。

プルデンシャル生命の低解約返戻金型平準定期保険は後出しの切り札のまとめ

プルデンシャル生命では、最初に「あえて」高い保険料のプランを提案してきます。

むしろ、顧客に「高い」と言わせてから、本当の勝負が始まります。

「高い」と言わせてから、心理テクニックを用いて、「後出し」の商品として低解約返戻金型平準定期保険がある訳です。

プルデンシャル生命1社のみで保険を検討する場合にはしょうがないですが、周りに目を向ければ、より良い商品(オリックス生命の例)があることも事実です。

プルデンシャル生命の提案方法を知ったうえで、保険料だけでなく、その商品性についてしっかりと考えましょう。

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