ソニー生命の有期払込終身保険の特徴とは?返戻率は微妙
目次
ソニー生命の有期払込終身保険は貯蓄性のある死亡保険
ソニー生命の有期払込終身保険とは、解約返戻金のある死亡終身保険です。死亡終身保険は払込期間が終わった後に、払い込んだ金額よりも多くの解約返戻金を受け取れるのが一般的です。
どこの保険会社でも似ている商品はたくさんあります。違いで言うと保険料の金額や、解約時の返戻率でしょう。
ソニー生命の有期払込終身保険のメリットをデメリットも含めてお伝えしていきたいと思います。
ソニー生命の有期払込終身保険の貯蓄性について
ソニー生命の有期払込終身は将来の貯蓄として利用できる保険商品です。しかし、2017年4月の金融庁の標準利率引き下げによって、各保険会社とも貯蓄性の商品の値上げが行われ、ソニー生命もかつてのような返戻率ではなくなってしまいました。
現在どれくらいの貯蓄性があるのか、具体例をみてみましょう。
・計算条件
性別:男性
年齢:30歳
払込期間:60歳
保険金額:500万円
総支払金額:4,291,200円
年齢 | 解約返戻金 | 返戻率 |
---|---|---|
60歳 | 4,004,000円 | 93.30% |
69歳 | 4,299,500円 | 100.19% |
75歳 | 4,479,000円 | 104.37% |
表のように、払込完了した時点では返戻率が100%を超えないんですね。100%を超えるのは69歳時点で、75歳つまり15年寝かしてやっとこさ104%です。
解約するのをじーっと我慢すれば元本は割れませんが、増やす目的ではないのがわかりますよね。貯蓄性については他社商品と比較しても優位性があるとは思えません。
ソニー生命の有期払込終身のメリットとは
ソニー生命の有期払込終身には他の保険商品ではあまり見られないメリットがあります。そのメリットを2つご紹介します。
有期払込終身保険のメリット1:短期払ができる
払込期間を決める際に、一般的には60歳や65歳ですが、短期払にして教育資金などに備えるという方法があります。払込期間が短ければ短いほど、据え置く期間が長くなるので返戻率を上げやすくなります。
10年など短期払にして、18年後に解約を考えるようにすれば、学資資金準備としても使えるやり方になります。ただ、先ほど出てきたように、値上げによってその方法も難しくなってきてしまっているのが現状です。
ソニー生命の有期払込終身はなんと3年払込からできます。一括で払うのは難しいけど毎年払うなら・・・といったケースや、どうしても短期払で増やしたいという人向けですね。
ちなみに3年払にすると18年目で100%を超えます。ギリギリ学資目的で使用できそうです。
有期払込終身保険のメリット2:低解約返戻金型ではない
低解約返戻金型というのは、払い込む期間までに解約すると70%くらいの返戻率になるというデメリットをかける分、保険料を割安にしますというものです。
メリットとしては払いきれば安い保険料で済むので、返戻率が高くなる傾向があることです。
ソニー生命の有期払込終身保険は低解約返戻金型ではないので、保険料が安く設定されていないのはデメリットになってしまいますが、払えなくなった時などのリスクに備えやすいというメリットがあります。
払込期間中は90%前後の返戻率になるので、もし払えない様な事態になったら、「払い済み」といって支払いを止めて、積立金額に応じた保険金額に変更することができます。
低解約返戻金型でも払い済みは可能なのですが、積立金額が少ないため、払込金額より保険金額が減ってしまう可能性が高いんです。
リスクを回避することができるというのが、低解約返戻金型ではない有期払込終身のメリットと言えます。
ソニー生命の有期払込終身保険まとめ
マイナス金利に伴う影響を保険会社はモロに受けていますので、ソニー生命の有期払込終身保険も貯蓄という点ではイマイチな商品になってしまいました。
ただ、学資目的などで死亡保障も得つつ、どうしても外貨や変額など投資性の商品は嫌だ、まとまったお金がある程度あるという人には向いているかもしれませんね。
やはり貯蓄性のある保険というのは、契約者の好みもありますので、他の保険商品とも比較検討して加入することをお勧めしますね。