「あるく保険」の評判は?あるくと保険料の一部が還付される新発想の医療保険

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「あるく保険」の評判は?あるくと保険料の一部が還付される新発想の医療保険

   

医療保険「あるく保険」の評判

健康増進のために最も基本的な運動であるウォーキングに着目し、規定年数で規定歩数をあるくことで、保険料の一部を還付してくれる「あるく保険」は、東京海上日動あんしん生命より2017年8月より販売が開始されました。

インターネットでも、面白い商品が誕生したということで、評判にもなっています。

「あるく保険」という名称ではありますが、その中身は「医療保険」であり、さらに言うと、同社より販売されている医療保険「メディカルkit NEO」に、「健康増進特約」が付加されたタイプになります。

喫煙の有無やBMI数値により、優良体と標準体を区別し、優良体に該当する被保険者の場合、保険料の割引が行われるタイプの医療保険は多くなってきましたが、「あるく保険」は、健康増進を図るためのウォーキングという「行為」自体を評価対象とし、保険料の「割引」ではなく「還付」という、新しい発想の商品と言えるでしょう。

保険料の還付が行われるための必要な条件について確認し、医療保険としての保障内容を吟味してみたいと思います。

「あるく保険」で保険料が還付される条件

2年間の計測期間を前提とし、半年ごとに既定の歩数をクリアしたかどうかを測定します。

1日あたりの平均歩数が「8,000歩」以上となった、半年ごとの計測単位期間の数(計測期間は2年間のため計4期間)に応じて、決められた健康増進還付金を、契約から「2年ごと」に受け取ることができます。

計算式としては、「健康増進還付金 ÷ 4 × 1日あたりの平均歩数が8,000歩以上をクリアできた計測単位期間の数」となります。

クリアできた計測単位期間が2であれば「健康増進還付金 ÷ 4 × 2 」の金額が、クリアできた計測単位期間が4であれば、「健康増進還付金 ÷ 4 × 4 」の金額が還付されます。

あるく保険で受け取れる健康増進還付金目安

(例)30歳女性の場合:入院給付金日額10,000円にすると健康増進還付金が3,120円なります。

よって半年間(6か月間)の区分である4期すべての1日あたりの平均歩数が8,000歩だった場合、3,120円が受け取れるという計算になります。

半年間(6か月)の区分である4期の内、1期のみ達成された場合は780円、2期の場合は1,560円、3期の場合は2,340円になります。(その他の年齢は後述します。)

歩数の計測方法

あんしん生命が定めているウェアラブル端末など手首などの身体に装着した上で、スマートフォンに「あるく保険」アプリをダウンロードし、両者をペアリングして、歩数を測定します。

つまり、いつでもどこでもウェアラブル端末は身につけている必要が出てくるでしょう。

ウェアラブル端末は、「MISFIT FLARE(ミスフィットフレア)」もしくは「ムーヴバンド3」のどちらかが指定されており、持っていない方は、あんしん生命より新規の契約時に無償で貸与を受けることができます。

スマートフォン上のアプリで計測を管理するため、スマートフォンも同様に必要となります。(スマートフォンの貸与はありません。)

健康増進特約

保険料が還付されるこの「健康増進特約」は、2年ごとに更新するかどうかを、「自動」ではなく「任意」で決めることが出来ます。

更新を選択した場合には、その時点での健康上の審査が行われることになり、簡単な「告知書」などの記入が求められるとのことです。健康状態によっては、続けることができないリスクもあることにご注意ください。

また、この特約は、主契約である医療保険が一生涯保障であるため、同様に2年ごとに一生涯続けることができる特約になります。

無事故給付金

「あるく保険」には、健康増進還付特約と同様に、加入から「2年ごと」に無事故給付金を受け取るかどうかを選択することができます。

これは、2年間で「入院・手術・放射線治療」に対する給付金、つまり医療保険を使わなかった場合に、入院日額の50%の金額を「無事故給付金」として受け取ることができます。

入院日額を10,000円で設定していれば無事故給付金として「5,000円」を、入院日額を5,000円で設定していれば無事故給付金として「2,500円」を、受け取ることができます。

この無事故給付金は、2年ごとに更新を行っていき、最長「60歳」まで続けることができます。極端な話ですが、医療保険を使うことがなく健康でいることができるほど、2年ごとに給付金を受け取り続けることができます。

無事故給付金を受け取るか受けらないかは、契約時に決める必要があり、受け取るタイプを選択した場合にはほんの僅かですが、保険料が上がってしまいます。(20歳で月々約50円、50歳でも月々80円ほど。)

「あるく保険」の商品性について

医療保険「メディカルkit NEO」とほぼ同等な保障を設計することができます。

加入可能年齢は、「20歳~56歳」となっている点にご注意ください。

異なる点としては、「メディカルkit NEO」には、「初期入院保障特則」という、日帰り入院でも10日分の入院給付金が支給される特則を付加するかどうかを決めることができましたが、「あるく保険」にはこの特則はなく、デフォルトで「5日分」の入院給付金が支給されます。

特則を付加するとその分保険料が上がってしまいますが、デフォルトで短期入院に備えることができるための仕組みがあることは評価できるポイントです。

その他、「健康増進特約」以外の、両者に共通する特約・特則を列挙しておきます。

付加できる特約・特則

  • 先進医療特約
  • 5疾病就業不能特約
  • 抗がん剤治療特約
  • 3大疾病入院無制限特約
  • がん通院特約
  • 通院特約
  • がん診断特約
  • 悪性新生物初回診断特約
  • 特定治療支援特約
  • 女性疾病保障特約
  • 特定疾病保険料払込免除特則

健康増進還付金額

健康増進還付金額については、保険加入時の年齢と性別によって変わってきます。

保険加入時の年齢が若ければ若いほどその金額は「小さく」なり、年齢が高ければ高いほど「大きく」なります。

「入院日額:10,000円 三大疾病入院無制限特約:付加 先進医療特約:付加」の条件で試算を行い、健康増進還付金額がおよそどの程度になるか見てみます。

健康増進還付金額の試算

年齢・性別月払保険料還付金額
20歳男性月保険料:2,734円還付金額:1,440円
20歳女性月保険料:3,114円還付金額:2,400円
30歳男性月保険料:3,114円還付金額:2,400円
30歳女性月保険料:3,664円還付金額:3,120円
40歳男性月保険料:4,854円還付金額:4,080円
40歳女性月保険料:4,264円還付金額:4,800円
50歳男性月保険料:6,934円還付金額:9,360円
50歳女性月保険料:5,694円還付金額:10,560円

高齢になればなるほど、月払い保険料の金額よりも還付金額のほうが大きくなっていく特徴があるようです。

疾病リスクは高齢になればなるほど高くなっていきますので、あるくことで健康増進の自助努力を行う人には、それなりのご褒美を、というのもうなずけます。

1日あたり8,000歩以上あるく実現性について

毎日8,000歩以上をあるくということは、非常に厳しい条件であると感じます。

あんしん生命のホームページにも参考例の記載がありますが、1日8,000歩あるくためには、時間にして80分以上、距離にして6km以上になるようです。

毎日徒歩で通勤されていらっしゃる方や、トレーニングジムに通われていらっしゃる方、であっても、「毎日」この歩数が必要となることを考えると、仮に1日サボってしまうと、その分を取り戻すのに非常に苦労するでしょう。

地方にお住まいで、車社会で生活されていらっしゃる方には、非常に厳しいノルマと感じます。(実際に計測してみたところ、ゴルフコース18Rを回って約18,000歩程度でした。)

ただ、基準値に満たなかったとしても、特段「ペナルティ」がある訳ではありませんので、健康意識が高い方は、加入しても面白いかもしれません。

あるくと保険料の一部が還付される新発想の医療保険「あるく保険」の評判のまとめ

当たり前のことですが、「毎日」8,000歩以上あるくことができる生活習慣をお持ちの方であれば、検討に値する商品だと言えます。

健康増進還付金もさることながら、健康状態が良好な方であれば、「無事故給付金」を受け取ることができるからです。

2年ごとに、健康増進還付金も無事故給付金も受け取り続けることができるのであれば、現存する医療保険の中で、最も「安い」医療保険と見なすことができます。

なによりも、お金が戻ってくることだけではなく、健康への意識が高まることを狙った商品ですので、これで生活習慣を変えることができるのであれば、こんなに素晴らしい商品はないでしょう。(私には無理ですが。)

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