住友生命の「ふるはーとJロードプラス」の予定利率や特徴を踏まえて評価する

ほけんケア~ドル建て保険も理解できた!保険について本気出して勉強した主婦のブログ

子供のための貯蓄型学資保険の検討からドル建て保険の存在を知り、様々な保険を勉強してきました。複雑でわかりにくい保険に関する内容を少しでも理解しやすくなるためのブログです。

住友生命の「ふるはーとJロードプラス」の予定利率や特徴を踏まえて評価する

   

1.住友生命の「ふるはーとJロードプラス」の予定利率と特徴

この商品の正式名(商品認可上の名称)は、「5年ごと利差配当付終身保険(一時払い)」です。

名称から判断すると、オーソドックスな一時払い終身保険に見えますが、住友生命の商品の特徴である第1保険期間と第2保険期間に保険期間を分けた保険です。

契約当初5年間(または10年間)の死亡保障を抑制することで、第2保険期間の死亡保障を厚くするという特徴を有した保険になっています。

また「ふるはーとJロードプラス」の予定利率は年0.3%なので、銀行に預けるよりかはややプラスという感じですが、低金利時代にこの金利で固定してしまうのはいささか、勿体ない気もします。

しかし実際には保険という商品であることから、この保険のメリットになる箇所もあります。

今回は、そんな住友生命の「ふるはーとJロードプラス」の特徴や予定利率を踏まえて、商品を評価してみたいと思います。

2.住友生命の「ふるはーとJロードプラス」の特徴

住友生命の「ふるはーとJロードプラス」は、全国約200の地方銀行・信用金庫などで購入できる商品です(2108年2月1日現在)。

保険期間は終身ですが、保障期間がふたつの期間に分かれます(第1保険期間と第2保険期間)。

◆第1保険期間

契約から10年(契約年齢49歳以下)または5年(契約年齢50歳以上)となります。

第1保険期間の間の保障内容は、死亡保険金は既払保険料相当額、解約返戻金はそれ以下の金額になりますので、いわゆる保険性は低い商品内容になっています。

第1保険期間は第2保険期間のための準備期間であるため、元本分の死亡保障はあるが、運用商品としての有利性はありません。

◆第2保険期間

第2保険期間は第1保険期間以降、終身で、第2保険期間に入ると死亡保険金は契約時に定まる基本保険金額になります。

また、この商品の最大のポイントになるのは、解約返戻金が払込み保険料を上回る時期が、最長でも7年で定まることです。

さらに被保険者の年齢が72歳~76歳だと6年、77歳~82歳で5年、83歳~89歳で4年となっています。

この期間を上回れば元本の棄損は無いうえ、市場変動リスク、為替リスクの無い安全運用になります。

低金利で安全な運用が難しくなった現在の環境で、10年未満で100%の元本保証があるのは、重要なポイントです。

3.住友生命の「ふるはーとJロードプラス」の予定利率(年0.3%)

現在の低金利下における終身保険への加入は、一般的には低金利を将来に向けて固定化してしまうのでお勧めできません。

しかし、第2保険期間の説明で触れたように、この保険は最長でも契約後7年目で解約返戻金が払込み保険料を上回るのは大きな魅力です。

解約時の損失も7年間で解消できますし、もしこの間で金利が上昇しても、5年目の利差配当で少しは還元される可能性がありますし、保険会社の一般勘定での安全運用なのでリスクフリーです。

100万円を1年間預けても、タクシー代にもならない銀行預金を考えると納得感は上回ると言えます(1年定期預金の店頭金利≒年0.01%~0.04)。

4.住友生命の「ふるはーとJロードプラス」の魅力

商品のパンフレットを見ると、商品PRの欄には、1番目は相続発生時の手続きの簡便さ、2番目に第2保険期間の保障の大きさ、3番目に解約返戻金を原資とした将来への備えが挙げられています。

住友生命の商品企画担当の方の判断材料は分かりませんが、銀行店頭での相続ニーズに応える商品としてのアピールしたかった背景があることが容易に想像できます。

この点については評価が分かれるでしょうが、保険制度の良さを訴求しているだけですので、商品として高い評価をすることはできません。

しかし3番目の契約返戻率が7年目で100%を超えることは、将来プランの設計が容易にできるので、むしろこの点を魅力として考えてはどうかと思います。

5.住友生命の「ふるはーとJロードプラス」に対する評価

相続ニーズに応えるための商品としてPRされているこの商品ですが、国策として「貯蓄から投資へ」の流れの旗振りが推し進められる中では、安全地帯的な商品と言えます。

一時払い保険料1,000万円で10年経過時の解約返戻金は1,005万円程度ですから、差益は少ないですが銀行預金よりは良いことと、その間の保険による保障もあります。

オーソドックスな終身保険に近いので、商品の理解が難しい高齢の方や、忙しくてあまり面倒なことはしたくないという方にも向いているかも知れません。

積極的な評価はこの点になりますが、他のリスク性商品(外貨建て保険、変額保険、投資信託など)と組み合わせることで、選択の幅を拡大させることができます。

安定運用先を見出すのが難しい中、数少なくなった商品のような気がします。

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