妊娠・出産時にオリックス生命の新キュアレディが使える場面について
目次
オリックス生命の新キュアレディを妊娠・出産時に活用する
オリックス生命の女性向け医療保険「新キュアレディ」が妊娠・出産時に活用できることはあるのでしょうか。
オリックス生命の女性向け医療保険「新キュアレディ」は、通常の医療保険「新キュア」に「女性入院特約」が付加されたものであり、その他の商品性については新キュアに準拠しています。
一般的に、女性は妊娠・出産時に医療機関に入院することがほとんどであり、妊娠・出産のために入院で医療保険が活用できると思いがちですが、異常分娩のケースのみ、つまり「正常分娩」では医療保険を使うことはできません。
中には、正常分娩でも給付金が支払われる女性向け医療保険もありますが、保障の手薄さや保険料の高さなど、デメリットが目立つものとなっており、あまりオススメもできません。
今回は、新キュアレディがどのような妊娠・出産状況で活用することができるのかを見てみたいと思います。
新キュアレディの商品性について
まず簡単に新キュアレディの商品性について確認しておきます。
医療保険「新キュア」に「女性入院特約」が付加されており、その字の通り、女性特有の疾病による「入院時」に保障が手厚くなる仕組みです。(すべてのがん治療のための入院も対象です。)
保障が手厚くなると言っても、入院日額が上乗せされるだけの保障であり、一般的な疾病入院時で日額5,000円の入院保障が、女性特有の疾病で入院された場合に、日額+5,000円で合計日額10,000円となる、といった保障の仕組みです。
手術給付金やその他一時金などがあるわけではありません。
誤解されていらっしゃる方も多いかもしれませんが、通常の医療保険「新キュア」でも、女性特有の疾病による入院も手術も保障してくれますので、新キュアレディは、あくまで「入院日額を上乗せしたい」という方向けの商品となります。
異常分娩
それでは、どのようなケースであれば、異常分娩と見なされるのでしょうか。
新キュアレディの約款を見てみると、以下のような記載があります。
『対象となる異常分娩とは、平成21年3月23日総務省告示第176号に基づく、厚生労働省大臣官房統計情報部編「疾病、障害および試飲統計分類提要ICD-10 2003年版準拠」に記載された分類項目中、基本分類コードO10からO99(O80は除きます。)までに規定される内容によるもので、かつ、分娩に関するものをいいます。』
「ICD10コード O(アルファベットのオー)」とインターネットで検索いただければ、該当となる異常分娩の種類を確認することができますが、膨大な種類に驚かれると思います。
O80の「自然分娩」を除き、簡単に概要を記載しておきます。
異常分娩に該当するもの(ICD10コード O)
O00~O08・・・流産
O10~O16・・・浮腫,タンパク尿および高血圧性障害
O20~O29・・・妊娠に関連するその他母体障害
O30~O48・・・胎児および羊膜腔に関連する母体ケア並びに予想される分娩の諸問題
O60~O75・・・分娩の合併症
O81~O84・・・鉗子分娩、吸引分娩、帝王切開など分娩に関すること
O85~O92・・・産じょくに関連する合併症
O94~O99・・・その他の産科的病態,他に分類されないもの
一般的に多く見られる異常分娩
上記のICD10コードには膨大な種類の症例があるため、すべてを覚える必要はありませんが、一般的に多く見られる症例を挙げておきます。
O20・・・切迫流産
O60・・・切迫早産
O34・・・子宮頸管無力症
O42・・・早期破水
O00・・・子宮外妊娠
O13・・・妊娠高血圧症(妊娠中毒症)
O82・・・帝王切開
O81・・・吸引分娩、鉗子分娩
新キュアレディの存在価値
医療保険は、万が一の「ケガや疾病」による医療機関でかかる費用をカバーしてくれるものです。
正常分娩は、疾病ではありませんので医療保険を使うことはできませんが、必ずしもすべての妊娠・出産が「正常」なものになる保証はありません。
例えば切迫早産となれば、長期間に渡って入院して絶対安静が求められるため、入院給付金を多く受け取ることができるのは、出産に向けて「経済的な安心感」を心に抱くことができます。
「妊娠・出産」という観点だけにおいても、新キュアレディは万が一をサポートしてくれる役目を果たしてくれると思います。
新キュアレディの真髄
今回は「妊娠・出産」という観点で新キュアレディについて解説しましたが、新キュアレディの真髄は、「女性入院特約」が、女性特有の疾病のほか、「すべてのがん(上皮内新生物含む)治療のための入院」も同額保障となっている点にあります。
新キュアレディには、特約という形で、「がん一時金特約」「がん通院特約」も付加することができます。
オリックス生命には、優秀ながん保険「ビリーブ」がありますが、医療保険とがん保険を2つ加入するとなると、保険料もそれなりになります。
新キュアレディに、「がん一時金特約」と「がん通院特約」を付加することで、「新キュア」と「ビリーブ」2つに加入した場合と比べ、圧倒的な保険料の安さを実現することができます。
もちろん、2つに加入した場合と比べて保障内容は劣りますが、それでも、「入院給付金」「通院給付金」「一時金」の基本を抑えたがん保障を持つことができることは、大きなメリットとなります。
妊娠・出産時にオリックス生命の新キュアレディが使える場面についてのまとめ
女性にとって人生の一大イベントである「出産」、出産に向けて余計な「心配事」を増やさない意味では、新キュアレディのような女性向け医療保険は向いているのかもしれません。
ただ、「女性入院特約」はあくまで「入院給付金」を上乗せする保険、帝王切開と言った手術時に増額されるわけではありません。
異常分娩であれば、通常の医療保険でも給付金が支払われますので、ご安心ください。