全労済キッズ保険は賠償責任に対応できる?詳しく解説!
目次
全労済キッズ保険は子供が加害者になった場合の賠償責任に対応しているのか?
全労済キッズ保険。正式名称は「全労済子供の総合保障キッズタイプ/キッズワイドタイプ」と言います。このキッズ保険は、子供が損害賠償責任を負った場合、最高で100万円まで保障してくれます。公式サイト上では、「法律上の損害賠償責任を負うとき(国内のみ)」に限り保障をしてくれると記載されています。
例えば、広場で野球をしているときに、ボールが他人様の家の窓ガラスを割ってしまった場合などに、共済金が支払われます。子供がしたこととはいえ、他人様に迷惑をかけたのであれば、弁償するのが常識ですね。
今回は、子供が物損事故や人身事故などを起こしてしまった時に保障される全労済の損害賠償保障について解説していきます。
全労済キッズ保険の賠償責任保障とは?
全労済キッズ保険の賠償責任保障とは、子供の行動で、他人の資産に損害を負わせたときに、弁償費用として支払われる保障を指します。
全労済キッズ保険には月掛金900円のキッズタイプと、月掛金1,600円のキッズワイドタイプがありますが、損害賠償に関しては、どちらのタイプも100万円までしか共済金が支払われません。
設備などの物損事故の場合には、100万円の上限額で対応できる場合が多いかもしれませんが、怪我などを伴う人身事故になると、数千万円の損害賠償が発生することが多く、100万円という金額では、とても対応できないのが現状です。
全労済キッズ保険に合わせて加入しておきたい「傷害安心タイプ」とは?
全労済子供の総合保障キッズタイプやキッズワイドタイプに追加で加入しておきたい賠償責任に特化した共済保険商品があるのはご存じでしょうか?
月掛金1,200円の「傷害安心タイプ」と月掛金2,000円の「傷害安心タイプW」という共済保険商品です。この傷害安心タイプは、0歳~59歳までが加入できる損害賠償保険で、自分が原因で、不慮の事故などを起こし、相手に怪我を負わせた場合に支払われる保険です。
損害賠償の上限額は安心タイプ、安心タイプWの両方とも最高で1億円まで保障してくれます。相手に対する保障だけではなく、自身の怪我や、携行品の損害などにも対応しています。通勤や通学時の自転車での事故や、アウトドアでの高級な一眼レフカメラが破損したときなど、幅広く「損害や傷害」に対応しています。
傷害安心タイプWは、事故を起こして怪我をした場合や、携行品の損害の共済金が2倍になります。
全労済キッズ保険しか無かったら?過去の判例では幾らの損害賠償が請求された?
もし、全労済キッズ保険や賠償責任保障に加入していなかったらどうなるでしょうか?実際に過去の判例で、多額の損害賠償が請求された判例を紹介します。
<神戸地裁・平成25年7月判決>
小学生が自転車に乗って坂道を下り、散歩中の女性に正面衝突。女性は頭の骨を折るなど意識不明に。
損害賠償命令→約9,521万円
<東京地裁・平成20年6月判決>
男子学生の運転する自転車が車道を斜めに横断し、対向車線を自転車で直進してきた男性会社員と衝突。男性会社員には言語機能の喪失など重大な傷害が残った。
損害賠償命令→約9,266万円
<東京地裁・平成19年4月判決>
自転車に乗った男性が信号を無視して高速で交差点に進入し、横断歩道を横断中の女性と衝突。女性は死亡
損害賠償命令→約5,438万円
いかがでしょうか?今もっとも多い事故が、スマホのながら運転です。連日ニュースやワイドショーでも報道されています。「自分の子供に限って・・・」はもはや通用しない世の中になっています。いつ自分の子供が加害者になるかは誰にも予想できません。
万が一に備えるためにも、傷害安心タイプや傷害安心タイプWは加入しておきたい共済保険商品であると言えますね。
全労済キッズ保険と賠償責任保険は子供や家族を守る全労済の守護神
全労済のキッズ保険と、損害賠償責任保険について解説してきました。傷害安心タイプは1,200円の少額ですが、同一世帯全員の保障をしてくれています。キッズ保険は、子供一人に対して一つの共済保険ですが、傷害安心タイプは一加入で、生計を同一にしている59歳以下の家族全員の損害賠償を保障してくれます。
子供だけではなく、自分や奥様の事故などにも対応しています。家族それぞれに対応した保険に合わせて、傷害安心タイプに加入していれば、加害者となるリスクはかなり少なくなりますね。
家庭の守護神として全労済の傷害安心タイプを検討してみてはいかがでしょうか?