安易に加入は勧められない、住友生命の配当金付き終身保険
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住友生命で終身保険を選ぶなら『配当金』を要チェック
住友生命が販売する終身保険には、『配当金付き』商品がある、ということをご存知でしょうか。加入した後、『配当金』が付いている商品に加入していた」と知った方も中にはいるでしょう。
配当付き終身保険の「5年ごと利差配当付終身保険」と、売れ筋の『低解約返戻金型終身保険』を比較しながら、マッチした保険が見つけられるように、お伝えしていきます。
住友生命は『配当金』付き終身保険推し傾向
損保系保険会社も含め、生命保険会社は『低解約返戻金型』推しの傾向にあります。
その中で、住友生命は他の保険会社よりも終身保険は「5年ごと利差配当付終身保険」の販売に注力してしています。運用実績もこの数年間、増収傾向にあるのも売れ筋として販売できている理由だといえます。
「実際、『利差配当付終身保険』と『低解約返戻金型』何が違うんだ」という意見が多く、理解をしないまま、「どちらも、少しは増える」くらいの感覚で加入してしまう方も多いようです。
『5年ごと利差配当付終身保険』と『低解約返戻金型終身保険』の違い
『5年ごと利差配当付終身保険』は、景気次第で利差配当がある分、通常の終身保険より解約返戻金は増えやすいと言えます。しかし、景気に連動しているため、配当を受け取れない可能性もあります。
その点、『低解約返戻金型終身保険』は、保険料を支払い終れば、支払った保険料より増える続ける仕組みです。その代わり、保険料支払いが終了する前に、解約をしてしまうと、支払った保険料よりも3割程度少ない返戻金となってしまいます。従って、『払い続けられなければ損してしまう』という不安要素を加入者は抱えることになります。
配当金付保険商品の仕組み
終身保険の構成として、『5年ごと利差配当付き』と『無配当』があります。
『5年ごと利差配当付き』と『無配当』どちらも、『予定利率』を基準に、銀行に預けているのと同じように、利息のようなものが約束されています。名前の通り、『無配当』は配当を受け取ることはできませんが、その代わりに保険料が割安です。
一方、「5年ごと利差配当付き」は保険会社の5年ごとの運営実績に伴い、予定よりも利益が出た場合『配当金』としてボーナスのように支払われます
保険相互会社では『配当金』のことを『社員配当』と呼ぶことも知っておくべきことでしょう。住友生命は正式には、住友生命保険相互会社なので約款では『配当金』について『社員配当』と記されています。
住友生命が販売する利差付終身保険のラインナップ
◾️スミセイの終身保険(5年ごと利差配当付終身保険)
◾️ロングジャーニー(予定利率変動型5年ごと利差配当付逓増終身保険)
の2つの商品が終身保険に利差配当が付いている商品です。
共通点として、住友生命の強みでもある、特約が豊富に付加できます。特約の付加により、様々なリスクに『終身保険』をベースとした、保険設計をすることが可能です。その反面、特約は補償内容の重複や誤解を生みやすい部分なので、メリットであり、デメリットでもあると言えるでしょう。
配当付終身保険に付加できる特約ラインナップ
◾️入院系特約
・成人病入院特約
・女性疾病入院特約
・がん入院特約
◾️治療系特約
・傷害特約
・傷害損傷特約
・入院保障充実特約
・がん診断特約
・がん薬物治療特約
・先進医療特約
◾️その他の特約
・災害割増特約
・リビングニーズ特約
・がん長期サポート特約
・指定代理請求特約
・家族定期保険特約
住友生命の終身保険は『配当金』に踊らされない。
住友生命に問わず、配当付きであっても無配当であっても、日本の景気が明らかに上向き傾向になるという、確信がなければ『低解約返戻金型』の方が安定感のある保険だといえます。年齢が若い方や、経済的に安定していない方は、そもそも『終身保険』の検討自体を、冷静に考えなければなりません。
若い方は短期でハイリスク・ハイリターンを好む傾向がありますが、保険商品では他の金融商品と比べローリスク・ローリターンなので、『配当金』に魅力を感じても、保険加入の目的と合っているか慎重な見極めが必要です。
経済的に安定していない方や『途中解約』してしまう可能性がある方は、終身保険を活用するよりも『貯蓄』には『配当金』よりスピーディに現金化できる貯蓄方法が良いと言えるでしょう。
一方、相続を受けたり、ある程度収入が安定している方は『スミセイの終身保険』はマッチします。それでも注意すべきなのは、無理な保険料設定にしないことでしょう。『長期的な貯蓄』として考えなければならなく、生命保険以外にも金融商品を活用し分散型の資産運用をすることをお勧めします。