低利回りの学資保険なんかやめたほうがいい!マイナス金利以降にはメリットが望めない

ほけんケア~ドル建て保険も理解できた!保険について本気出して勉強した主婦のブログ

子供のための貯蓄型学資保険の検討からドル建て保険の存在を知り、様々な保険を勉強してきました。複雑でわかりにくい保険に関する内容を少しでも理解しやすくなるためのブログです。

低利回りの学資保険なんかやめたほうがいい!マイナス金利以降にはメリットが望めない

   

学資保険はやめたほうがいい

マイナス金利という未曽有の低金利時代に突入した日本において、もはや学資保険はやめたほうがいいという風潮があります。

かつての学資保険は、返戻率が200%を超える商品も珍しくなく、子供のための学資費用の準備手段としてはピカイチでした。

しかし、この低金利時代においては、各社の学資保険はかつての栄光が見る影もなくなり、ホームページや商品パンフレットには、恥ずかしげもなく圧倒的な低い「返戻率」の数値を掲載している始末です。

そうは言っても、子供を育てる親の立場としては、少しでも多く、少しでもお得に、増えるような学資保険を探しているのではないでしょうか?

「子供の教育資金=学資保険」という固定概念は、学資保険の本質を見えづらくしているのです。

そもそも学資保険とは?

学資保険は、子供を「被保険者」として加入する保険であり、子供の進学時期に合わせた「祝い金」や「満期金」を受け取ることを目的とした商品性となっています。

受け取ったお金を、子供の教育資金に充てても、別の商品購入に充てたり貯蓄に回したりと、使い道は自由ですが、一般的には教育費に充てられることが多いです。

保障機能としては、契約者である親が死亡したり高度障害になったりしてしまった際に、保険金が支払われるわけではなく、保険料の支払いが免除になる、といった仕組みがある学資保険が一般的です。

死亡保険金に関しては、被保険者である「子供」が亡くなった場合には、それまで払い込んできた保険料相当額が支払われることになるので、生命保険本来の「少ない費用で大きな保障」といった仕組みではないので注意が必要です。

学資保険神話

日本人は、子供が生まれるとすぐに「学資保険」と考えがちですが、学資保険は、あくまで将来に必要となる教育資金を準備するための「一つの手段」でしかありません。

にもかかわらず、保険会社のプロパガンダに影響を受け、特に問題意識を持つことなく「子供=学資保険」と思い浮かべてしまうのは、学資保険が本当に学資資金確保のための手段として有能なのかを見えづらくしています。

この低金利時代において、はっきり言って学資保険に加入することは、愚の骨頂です。

低金利な学資保険のデメリットになり得る圧倒的な低パフォーマンスの仕組みに長期間資金を拘束させておくことは、保険会社を単に喜ばせるだけだからです。

返戻率ではなく利回りで学資保険の評価を

学資保険を販売している保険会社のホームページや商品パンフレットには、ほぼもれなく「返戻率」についての記載があります。

支払った保険料に対して、祝い金や満期保険金の受け取り合計額がどの程度になるかを示す指標です。

この返戻率には、一番肝心な「どれくらいの期間をかけて」といった期間の概念が含まれておらず、金融商品を評価するうえで最も大切な「1年間あたりの利回り」がわからなくなっています。

投下した資本に対して年間どれくらいの運用を行えたのか、というのは、銀行・証券・保険という金融機関で商品を購入する際の共通した評価事項であり、とかく、保険会社の商品だけは、利回りで商品を評価することから逃げているように感じます。

実際の学資保険の利回りシミュレーション

参考までに、ソニー生命の学資保険で利回りを計算してみます。

ソニー生命では、3種類の学資保険「Ⅰ型・Ⅱ型・Ⅲ型」が存在しています。

進学学資金の有無、満期額資金の支払い年齢で型が変わるという違いですが、今回は「Ⅱ型」と「Ⅲ型」について、利回りを計算していみます。

【契約年齢(親):30歳男性 被保険者(子供):0歳 保険料払込期間:10年 基準学資金額:100万円】の条件で試算を行います。

ソニー生命学資保険Ⅱ型について

子供が18歳で満期額資金100万円が支払われて終了となる、シンプルな学資保険です。

月々の保険料は「7,950円」となり、払込保険料累計は「954,000円」となります。

返戻率は、100万円÷954,000円×100から104.8%となります。

この返戻率は、「18年間」をかけての数値ですので、1年当たりの利回りは、「(104.8%-100%)÷18年」から「0.26%」となります。

ソニー生命学資保険Ⅲ型について

子供が18歳・19歳・20歳・21歳で進学学資金40万円が、22歳で満期額資金40万円が支払われるタイプの学資保険です。

月々の保険料は「15,540円」となり、払込保険料累計は「1,864,800円」、受取額累計は「200万円」となります。

返戻率は、200万円÷1,864,800円×100から107.2%となります。

「22年間」かけての返戻率ですので、「(107.2%-100%)÷22年間」から、利回りは「0.32%」となります。

利回り0.3%の商品という意味

ソニー生命の学資保険は、1年間でたった0.3%しか利回りを有しない貯蓄商品となります。

ソニー生命はまだましな方で、アフラックやかんぽ生命などの学資保険は、元本を割る商品ですらあります。

18年間~22年間という長期間にわたって資金を拘束され、そのうえ、1年間でたった0.3%前後の利回りしか持たない商品は、もはや貯蓄性商品としては魅力が全くないといっても過言ではありません。

この実態を理解した現状では、学資保険に加入するメリットはないと私の中で結論付けました。

低利回りの学資保険なんかやめたほうがいい、のまとめ

もし周りに信頼できるファイナンシャルプランナーがいれば、学資保険の代わりとなる商品について相談してみてください。

学資保険は、あくまで教育資金形成のための一つの手段です。

子供の教育資金の相談で、学資保険の話しかできない担当は、自分の営業成績しか考えてないと見てよいでしょう。

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