住友生命の外貨建保険に加入する前に知るべきこと!ソニー生命提携で変わるのか?
目次
住友生命の外貨建保険を知る
財閥系である住友生命でも外貨建て保険を販売していますが、なかなか実力や知名度が上がってきていないといわれています。
住友生命は老舗生命保険として名高いですが、近年の利回りの低下により、大きなダメージを受けている企業としても挙げられるのも住友生命です。
具体的には今までの逓増定期や養老保険・学資保険の魅力がほぼ失われてしまっている状況にあります。
今回はそんな住友生命の外貨保険についてお話していきます。
住友生命の外貨保険事情
住友生命は元々養老保険などの外貨に頼らない運用を軸に、保険を販売してきました。
そんな中、利回り低下による保険契約の伸び悩みや外資系生命保険会社の外貨保険の波に顧客が流出し始めていることにリスクを感じ始めたのです。
その結果、あらゆる手段で外貨と住友生命のブランドバリューをリンクさせようとしています。
近年の住友生命の外貨保険の動き
国内生命保険会社はどうしても、外貨運用に対しての実力や知名度が上げきれていないのが現状です。
ニュースでもご存知かもしれませんが、住友生命は今年(平成30年)に外資系生命保険会社ソニー生命と保険販売の提携を行うことを発表しました。
これは住友生命という老舗生命保険会社としては、かなり大きな決断だと言えます。
簡単に言えば、『主力であり販売の軸となっていた商品では、生命保険業を行うことが難しくなりました』という発表と意味は同じだと言えます。
住友生命の外貨保険の販売とリスク
今回のソニー生命との提携を大きく発表した理由は、簡単に言えば外貨のノウハウを外資系のソニー生命から伝授を受けるので、外貨保険商品の提案力に信用が上がりますというアピールとも言われているそうです。
しかし、外貨保険は確かに運用によって保険料を納めた以上に増えてくる利率が良いのは確かですが、外貨は円建て商品に比べ遥かに流動生の高い貨幣です。
従来の住友生命の営業トークでは契約者に誤解を抱かせる可能性もあります。
そして、何よりセールス自体が外貨のリスクや政治経済との関係性を理解できているかは不安だと言わなければなりません。
住友生命の新外貨建て保険商品たのしみグローバル
外貨建一時払個人年金保険である『たのしみグローバル(指数連動プラン)』『たのしみグローバル(定率増加プラン)』を平成30年8月に発表しています。
1年ごとに外資系企業が編み出した『指数上昇率』に応じて積立金が増加していく仕組みであり、リスク対策として指数が下落しても積立金は指定通貨建で減少しないため、資産の目減りを抑える手法を用いています。
商品としては、たしかに魅力があるかもしれませんが、住友生命のセールスにすべてのリスクを説明することができるのかが重要なポイントになります。
住友生命 外貨建保険は今の生命保険業界の縮図
住友生命の安定感やブランドバリューをいかに守りながら時代を生き抜くかが課題となっています。
経営陣としても、今回は老舗国内生命保険会社というプライドを譲り外資系生命保険会社とのタッグを組むという苦肉の策と言える戦略を打ち出しました。
しかし、実際住友生命のメインである顧客は高齢化が進んでおり、相続対策での運用であれば間違いなく従来の「安定感』のある保険商品を選ぶでしょう。
そして、何より外資系の生命保険の社風自体が全く違うため、ソニー生命の担当者と比較しても住友生命のセールスは困惑と外貨に対する知識の低さは顕著です。
もしも住友生命のセールスが『重要事項説明』を理解せずに説明するリスクに怯えながら外貨を提案しているのだとすれば、住友生命の『外貨』との向き合い方がリスクだらけだとしか言いようがありません。
その不安要素を仮にも住友生命は乗り越えた時、生命保険業界は住友生命が先導していく立場になることは間違いありません。