エブリバディプラスは高い予定利率に惑わされてはいけない
目次
エブリバディプラスを高い予定利率だけで加入してはいけない
「今の日本の金利って低いから、銀行に預けても意味ないよね」
「個人年金とか終身(保険)とかも利率下がったしなぁ」
という理由で、高い予定利率の外貨建ての保険を契約しようとしている人は少なくありません。
明治安田生命も予定利率の高い外貨建ての保険「エブリバディプラス」を販売していますが、本当に予定利率が高いということだけで、加入しても良いのでしょうか?
エブリバディプラスは、予定利率が高く、過去の予定利率の推移を見ても概ね3%以上をキープしており、魅力的なのは間違いないのです。
しかしエブリバディプラスは、円建てのエブリバディにはない、背負うべき「リスク」や、払うべき「コスト」があるため注意が必要です。
エブリバディプラスは予定利率だけでなく2つのリスクに注意する
エブリバディプラスには、注意すべき「リスク」が2つが存在します。
それは「為替リスク」と「金利変動リスク」という2つのリスクです。
これら2つはしっかり理解をしておかないと、せっかくの高い予定利率を活かしきれません。
そしてこの2つのリスクがエブリバディプラスの評判や評価を下げているといっても過言ではありません。
為替リスクを理解しないと大きな損失につながる
為替リスクとは、円の価値の上下によって、得したり損したりする可能性があることを言います。
例えば、加入した時の米ドルの価値が1ドル100円だった場合、1000万円の保険料を支払うと10万米ドルを得ることが出来ます。
この10万ドルを約束した予定利率を元に運用して、10年後に11万ドルに増えたとしましょう。
しかし解約のタイミングで、1ドルの価値が80円まで低下していた場合、11万ドルを円に換算すると、880万円にしかなりません。
ドルで見ると増えていますが、円の価値が下がっていると、保険料を支払った時よりも損をする可能性があります。
金利変動リスクをしっかり理解しよう!
金利変動リスクとは、金利が変動することにより、得をしたり損をしたりすることをいいます。
エブリバディプラスには「市場価格調整機能」というものがあります。
これは加入した時の金利と、解約した時の金利を比べて上がっているか下がっているのかによって、解約返戻金が上下する機能です。
たとえば、加入時の市場金利が3%で、解約時の市場金利が2%に下がっていた場合、解約返戻金は上昇し、逆に解約時の市場金利が4%に上がっていた場合は、解約返戻金が低下します。
予定利率が高くてもエブリバディプラスはコストに注意!
エブリバディプラスは円建てのエブリバディでは背負う必要のないコストが存在します。
それは「通貨を交換する時などの手数料」というコストです。
手数料がバカになりません!
上記の為替リスクの説明は、あくまで手数料を考慮しなかった場合です。
実際は、円をドルに、ドルを円に交換するタイミングで、手数料が発生します。
円をドルに変える場合は、相場より1ドルにつき50銭多く円を支払う必要があり、逆にドルを円に変える場合は、1ドルにつき50銭引かれて、円換算されます。
上記のような場合は、10万ドルの保険料を払い込むには、1,005万円支払う必要があり、円をドルに変える場合は、11万ドルは874万5千円となります。
往復すると1ドルにつき1円の手数料が引かれていることとなるため注意が必要です。
エブリバディプラスの予定利率の仕組み
エブリバディプラスの予定利率はずっと同じ利率が適用されるわけではありません!
さらに加入するタイミングによって、思ってた利率と違う利率になる可能性があるため注意が必要です。
予定利率は月に2回変更される
エブリバディプラスの予定利率は毎月1日と16日に変更されます。
契約するタイミングによって適用される予定利率が異なりますので、注意しましょう。
予定利率は10年ごとに更新される
契約時に適用された予定利率は、契約してと10年間は変わりません。
しかし、契約日から10年後に予定利率か更新され、新しい予定利率を元に運用されるようになります。
この予定利率が変更される日を「予定利率計算基準日」といい、2010年10月1日が契約日の場合、予定利率計算基準日は2020年の10月1日となります。
予定利率計算基準日に一定の年齢に達している場合、その更新を最後にその後更新されません。
エブリバディプラス予定利率まとめ
エブリバディプラスは予定利率が高いですが、リスクやコストも多いというデメリットも無視できません。
予定利率が高いからといって、よく理解せずに契約をしてしまうのが、一番よくありません。
どうしても理解できないのであれば、円建ての保険を選ぶのも1つの手かと思います。