プルデンシャル生命のがん保険の特徴、提案力の強さと商品力の弱さ

ほけんケア~ドル建て保険も理解できた!保険について本気出して勉強した主婦のブログ

子供のための貯蓄型学資保険の検討からドル建て保険の存在を知り、様々な保険を勉強してきました。複雑でわかりにくい保険に関する内容を少しでも理解しやすくなるためのブログです。

プルデンシャル生命のがん保険の特徴、提案力の強さと商品力の弱さ

   

プルデンシャル生命の販売スタンスとがん保険

アメリカ最大級の金融機関プルデンシャル・ファイナンシャルの一員で、日本国内で質の高いコンサルティングセールスを展開しているプルデンシャル生命ですが、取り扱っている商品は、非常にベーシックでシンプルなものが多いです。

プルデンシャル生命は、「保険という商品性」よりも、ライフプランナーと呼ばれる販売員の「質(クオリティ)」を重視している会社です。

保険は「どこ」で入っても一緒、「だれ」から加入するのかが重要、と言うほど担当者の質に重きを置いているスタンスです。

とは言っても、実際に保障してくれるのは担当者の人柄でもなく提案力でもなく、あくまで「保険商品の中身」です。

一般的な定期保険、終身保険から、米ドル建の保険まで色々なラインナップがある中、今回はがん保険について、どのような仕組みなのかその商品性を解説していきたいと思います。

プルデンシャル生命のがん保険の概要

プルデンシャル生命は、法人契約用のがん保険を除くと、「がん診断保険」という商品1つのみを取り扱っています。

所定のがんと診断された場合に「がん診断保険金」が、所定の上皮内がん等と診断された場合に「上皮内がん診断保険金」が支給され、「上皮内がん診断保険金」は、「がん診断保険金」の10%(1割)の金額になります。

がん治療のための入院や手術、通院時に日数に応じて給付金が出るわけではありません。

保険期間は、一生涯保障する「終身タイプ」と、一定期間保障する「定期タイプ」どちららかを選択でき、「定期タイプ」は最大で80歳まで自動更新されます。

被保険者死亡時に「死亡給付金」が支給されますが、その金額は責任準備金額分となり、放物線を描くように上昇していき最終的にはゼロになります。

プルデンシャル生命のがん保険は非常にシンプル

プルデンシャル生命のがん保険「がん診断保険」は、がんと診断され、診断保険金が支給されて保険は消滅するので、入院・手術で給付金が出るわけではないですし、現代医学の主流となっている「通院」しながらのがん治療についても、給付金が出るわけではありません。

あくまで、「診断保険金」として受け取ったお金で、がん治療の備えにしてください、というスタンスの商品です。

商品性の善し悪しは置いておいて、非常にシンプルな商品です。

なお、上皮内がんと診断され「上皮内がん診断保険金」を受け取っても保険は消滅せず、以降も保障が続きます。

その後に、一般的ながんと診断され「がん診断保険金」を請求する際には、以前に罹患した上皮内がんとの医学上の因果関係があると会社が認めた場合には、既に受け取っている「上皮内がん診断給付金額」を差し引かれますのでご注意ください。

プルデンシャル生命のがん保険の保険料は?

プルデンシャル生命の資料を元に見てみます。

契約年齢:25歳 保険期間:終身 保険金額:300万円

払込期間:60歳 男性保険料月額:7,308円 女性保険料月額:6,996円

払込期間:75歳 男性保険料月額:5,811円 女性保険料月額:5,553円

払込期間:終身 男性保険料月額:5,307円 女性保険料月額:4,665円

 

契約年齢:35歳 保険期間:終身 保険金額:300万円

払込期間:60歳 男性保険料月額:10,398円 女性保険料月額:9,879円

払込期間:75歳 男性保険料月額:7,521円 女性保険料月額:7,098円

払込期間:終身 男性保険料月額:6,672円 女性保険料月額:5,637円

 

契約年齢:45歳 保険期間:終身 保険金額:300万円

払込期間:60歳 男性保険料月額:17,499円 女性保険料月額:16,158円

払込期間:75歳 男性保険料月額:10,413円 女性保険料月額:9,444円

払込期間:終身 男性保険料月額:8,775円 女性保険料月額:6,831円

プルデンシャル生命のがん保険の保険料から分かること

保険期間を終身で設定することは、いつがんに罹患するか分からない不安から保障が一生涯続く方がいい、という理由があることは理解できます。

では、保険料の払込期間を、終身払いにするのか、それとも短く支払い終える「短期払い」にするのか、どちらがよいでしょう?

短期払いにすると、上記のように毎月の保険料はぐっと上がってしまいます。

毎月の支払いに負担を感じないのであれば、早めに保険料を支払い終えて、払い終えた後は保障がずっと残る仕組みは安心できるでしょう。

しかし、プルデンシャル生命のがん保険を「短期払い」で支払ってしまうことはとても損なのです。

プルデンシャル生命のがん保険を短期払いで支払うことは損とは?

35歳男性が払込期間を60歳、75歳で設定した際のトータルの保険料を見てみましょう。

月額10,398円 × 12ヶ月 × 25年 = 3,119,400円

月額7,521円 × 12ヶ月 × 40年 = 3,610,080円

がん診断保険金を受け取る金額と比較してみていかがでしょうか?

保険の最大のメリットは、支払った保険料以上の保険金・給付金を受け取ることができることだと、私は考えています。

もちろん、保険料を支払っている期間中にがんになれば、その金額以上の「がん診断保険金」を受け取ることができるのでしょうが、この保険料率はあまりにも「高すぎ」と言わざるを得ないのです。

プルデンシャル生命のがん保険はお金が貯まる?

「このがん保険は、お金が貯まる仕組みなので、保障を持ちながら貯蓄もできる商品です」

既にこの保険に加入している人、提案されたことがある人は、ご記憶にあるかもしれません。

しかし、保障と貯蓄は両立しません。

貯蓄を切り崩すには、保険を「解約」しないと手元に返ってきません。

保険を「解約」してしまったら、肝心のがんの「保障」はどうなりますか?

プルデンシャル生命がん保険の保険料のように払込方法まで把握している?

プルデンシャル生命のがん保険は払込期間の設定によって総支払保険料が50万円も違ってくる可能性があり、単純に保険期間は終身にして払込期間は短期の方がお得だ!と感じている人は十分に注意が必要である保険はこのようにあふれています。

特にがんは日本人の1/2が罹患するといわれていますし、男性はがんに罹る確率が60%を超えているといわれています。

どうせ同じ保障を得るならば、できるだけ保険料の払込は少なくしたいのが消費者の心理だと思いますので、現在加入中の保険証券を元に保障内容や保険料の見直しをお勧めします。

プルデンシャル生命のがん保険の特徴のまとめ

診断保険金が支給されて終わる保険。

果たして、本当に安心して治療できる保障でしょうか?

貯蓄ができるがん保険。

貯蓄をおろしたら保障はどうなるでしょうか?

加えて保険料率も高すぎです。

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