あんしん生命の5疾病就業不能特約は更新型による弊害をクリアできれば優秀な商品性

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あんしん生命の5疾病就業不能特約は更新型による弊害をクリアできれば優秀な商品性

   

あんしん生命の5疾病就業不能特約

東京海上日動あんしん生命の5疾病就業不能特約は、同社の医療保険「メディカルキットNEO」と「メディカルキットR」に付加することができる特約の1つです。

就業不能というワードが某会社による頻繁なCMにより広く知れ渡り、働くことができなくなってしまった場合の収入減をカバーする役目を果たしてくれるため、近年非常に人気が集まっているジャンルの保障です。

この「5疾病就業不能特約」というのは名称の通りあくまで「特約」であり、商品単体として存在しているわけではありません。

特約として付加する価値がある保障なのか、その中身について見てみたいと思います。

「5疾病」と対象とした就業不能保障は実は業界初

そもそも就業不能保障というジャンルの保険が本格的にスタートしたのは、2010年にライフネット生命から発売された「働く人への保険」が皮切りとなっています。

翌年2011年に、あんしん生命が新しい医療保険「メディカルキット」をスタート、この医療保険に付加することができる目玉商品として、「5疾病」を事由とする業界初の「5疾病就業不能特約」を始めました。

以降、各保険会社が就業不能保障のジャンルに参入し、今では多くの会社で就業不能を保障する商品を販売するようになりました。

5疾病就業不能特約の仕組み

5疾病就業不能特約は、「悪性新生物・急性心筋梗塞・脳卒中・肝硬変・ 慢性腎不全」で働けなくなった場合、第1回就業不能給付金として「100万円」が支払われます。

その後、前回の就業不能給付金の支払事由に該当した日の1年以後に、再度5疾病による就業不能状態担った場合には、第2回就業不能給付金「100万円」が支払われます。(3回目以降も同様です。)

つまり、1年に1回を限度として、保険期間が続く限りは、回数無制限で保障を持つことができる仕組みとなっています。

保険期間は、公的年金の支払いが始まる「65歳」までとなります。

就業不能給付金が支払われる条件

第1回就業不能給付金

第1回目の給付条件は、上記5疾病の治療を行うための「入院」を行うだけで、就業不能給付金が支払われます。

その他の条件としては、5疾病による就業不能状態となり、「入院」をせずとも、就業不能状態となった日からその日を含めて「30日」を超えて継続したと、医師によって診断されることが必要です。

給付条件が、入院日数を問わずに「入院した」という事実だけで給付対象となるのは、非常にハードルが低く、高い優位性があると言えます。

また、就業不能状態「30日」というのも、現在主流となっている就業不能保険が求める「60日」の半分の日数で済むので、第1回の給付金は非常に「もらいやすい」仕組みなっていると言えます。

第2回目以降の就業不能給付金

第2回目以降の就業不能給付金は、前回の給付から「1年以上」経過していることに加え、今度は「入院」だけの事実だけでは給付されず、就業不能状態が「30日」を超えて継続したと、医師による診断が必要となります。

早期に5疾病が発見され、早期治療により「30日」未満での就業不能状態からの復帰は、対象外となることになります。

ただ、それでも依然として「30日」という短い期間は、主流となっている「60日」から比べると、非常に緩い条件と言えるでしょう。

5疾病就業不能特約のデメリット

非常に緩く魅力的な給付条件である一方、致命的なデメリットが1点あります。

それは、この特約保障が「10年の自動更新型」となっている点です。

国内生保会社によく見られる、いわゆる「更新型」の仕組みをとっており、10年毎に保険期間が更新されていくため、10年毎にその時点での年齢で保険料が再計算されます。

つまり、更新を迎えるたびに「保険料が上がる」ことになります。

実際にどの程度保険料が上がっていくのかを確認してみます。

5疾病就業不能特約保険料の試算

試算対象は、主に一家の大黒柱となる「男性」とし、主契約は「メディカルキットNEO」とします。

5疾病就業不能特約は、その他の保障の大小・有無によって保険料が変わらず、加入年齢(更新年齢)のみで保険料が算出されます。

 年齢特約保険料(月)
20歳664円
30歳858円
40歳1,540円
50歳3,618円
60歳6,000円

20代から30代にかけては、それほど値上がり率が気になりませんが、40代以降はとたんに保険料が上がっていき、負担増大を実感できるレベルとなります。

ライフスタイルに合わせた対応を

就業不能に対する保障ですから、自分が「働いている期間」のみ保障が確保できれば問題ありません。

例えば、お子様がまだ学生で、独り立ちするまで支援しなければならないのであれば、保障は当然必要だと言えます。

しかし、独り立ちされ、夫婦のみの生活となっている場合では、状況によっては「特約のみ」解約してしまうことも選択肢としてはアリでしょう。

会社員の方であれば、就業不能状態で出社できないのであれば「傷病手当金」が、月給の3分の2の金額にはなりますが、1年6ヶ月間支払われます。

保険料を支払っても良いと考えるのであれば、給付条件のハードルの低さを考えると、65歳までの保障として割り切って続けることもアリだと思います。

あんしん生命の5疾病就業不能特約は更新型による弊害をクリアできれば優秀な商品性のまとめ

あんしん生命の5疾病就業不能特約について解説してみました。

就業不能保障で最も重要なことは、どのような条件で給付金が支払われるかです。

加入したは良いが、給付されませんでしたでは何のために保険料を支払い続けてきたのかわかりません。

商品性については、保険料の点をクリアできれば大変おすすめだと思います。

しかし、この特約のためだけに「メディカルキットNEO」「メディカルキットR」」に加入しなければならないという点が、実は大きな問題なのかもしれません。

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