第一生命の個人年金「しあわせ物語」を解約したときのデメリットとタイミング
目次
第一生命の個人年金「しあわせ物語」をもし解約したら
第一生命の個人年金を解約する場合、契約してから数年の間は解約返戻金が返金されてもごくわずかです。
個人年金のような貯蓄性のある保険は満期まで続けると解約返戻金や満期保険額が払込金額を上回りますが、途中解約するとかなり下回った額の解約返戻金が支払われます。
ようするに損失がでる可能性があるのため、特に加入後数年は解約返戻金がかなり低いので要注意です。
さらに一番注意をしなければならないのは、解約した場合に受け取る解約返戻金の税金関係です。
今回は第一生命の個人年金を解約した際に気を付けておきたい税金についても詳しく説明していきたいと思います。
※第一生命で販売中の個人年金は現在は「しあわせ物語」と「ながいき物語」ですが1つ前の商品の「マイライン」は利率も高く返還率も高いので、解約する場合は毎年届く「安心の定期点検」の確認シートか第一生命の営業員に契約内容将来試算又は解約金がわかるような書面を届けてもらい、必ず解約返戻金を確認してください。
第一生命の個人年金「しあわせ物語」を解約したときの解約返戻金は所得税なのか一時所得なのか
個人年金を5年以内に解約した場合、解約返戻金に利益がでればその利益の20%が源泉徴収されます。
しかし、基本的に月々払う個人年金であれば、5年以内に利益がでるような事はありません。
第一生命が売る第一フロンティア生命の一時払の個人年金保険ならありえます。(プレミアストーリー及びプレミアカレンシー)
しあわせ物語のシミュレーション
以下の条件でしあわせ物語保険料払込をシミュレーションしてみたいと思います。
- 30歳男性
- 払込保険料 月々10000円
- 60歳払込満了
- 65歳年金支払開始
- 5年確定年金
上記の場合、しあわせ物語払込保険料の総額に対する年金の割合104.55%となります。
年齢 | 経過年数 | 死亡給付金 | 払込保険料累計額 | 解約返戻金 | 返還率 |
31 | 1 | 120,000円 | 120,000円 | 9,034円 | 7.5% |
35 | 5 | 600,000円 | 600,000円 | 487,062円 | 81.1% |
40 | 10 | 1,200,000円 | 1,200,000円 | 1,107,369円 | 92.2% |
50 | 20 | 2,400,000円 | 2,400,000円 | 2,317,871円 | 96.5% |
57 | 27 | 3,240,000円 | 3,240,000円 | 3,232,523円 | 99.7% |
58 | 28 | 3,360,000円 | 3,360,000円 | 3,360,000円 | 100.0% |
60 | 30 | 3,600,000円 | 3,600,000円 | 3,600,000円 | 100.0% |
しあわせ物語の税金について
次に一時所得になる場合ですが、一時所得には50万円までの特別控除があります。
個人年金の解約返戻金以外に一時所得がなければ、解約返戻金の利益が50万円以内であれば非課税になります。
気をつけなくてはいけないのが、個人年金は必ず増える貯蓄なのでそれを解約するような事情があるということは他の保険も解約している可能性があります。
終身保険や養老保険、解約返戻金に利益がでるような保険を同時に解約していないか注意して下さい。
そして、稀に契約者と年金、解約返戻金受取人が別の契約をしている人がいますが、その場合解約した解約返戻金に贈与税がかかります。
それを避けるためにも、契約者と被保険者は同人にしておきましょう。
第一生命の個人年金はなるべく解約しない方が損をしない
上記の表でもわかるように、第一生命の個人年金をは払込満了が近くない限り、解約するとほぼ元本割れをしてしまいます。
事情にもよると思いますが、年金以外にもっと貯蓄性のある貯蓄方法があって年金解約して元本割れしても、別の貯蓄方法の方が得という事でもない限り頑張ってでも年金は残した方が良いと思います。
ちなみに第一生命も含め保険会社では、保険料の支払いを一時的に止める手続きや払済保険にしてしまって、保険を残す事ができます。
解約はデメリットしかないので、他に契約している保険を減額や解約(見直し)をしても年金は残す事をおすすめします。