プルデンシャル生命のドル建て保険を「解約」すべきか「払済保険」に切り替えるべきかの基準
目次
プルデンシャル生命のドル建て保険の「解約」と「払済保険」
プルデンシャル生命のドル建て保険に加入されている方の多くは、その支払保険料額の大きさに家計が悲鳴を上げ、解約したいと思われているのではないでしょうか?
貯蓄性を全面に押しだして不必要で過剰な保障額を提案するプルデンシャル生命ですが、貯まるということに目がくらみ高額な保険料で契約してしまった挙げ句、支払いが厳しくなり、でも今解約したら損をしてしまうという、「解約難民」を抱えている最も多い保険会社でしょう。
このブログでもかねてから何度も紹介している「払済保険」への切り替えの認知も非常に高まってきており、高額な保険料負担から開放される手段として一般的な「解約」という手続き以外に、今まで支払ってきた保険料を無駄にせずに保障を残しながら解約返戻金を増加させることができる「払済保険」という選択肢は、「解約難民」と化してしまった方には一筋の光なのかもしれません。
今回は、どのようなケースで「解約」が好ましいのか、「払済保険」が好ましいのか、その判断となる一つの基準について言及したいと思います。
「解約」を選ぶべきケース
「払済保険」は、十分な解約返戻金があって初めて可能となる手続きですので、加入からまだそれほど年数が経っていない場合には、払済保険の効果は非常に小さくなります。
一つの目安としては、加入から2年程度しか経過していなかった場合には、解約返戻金がほとんど立ち上がっていない状況で損となりますが、キッパリと解約し、さっさと次に移られたほうが好ましいと言えます。
2年位で解約しなければならないほどの経済力であれば、最初から「貯まること」に欲をかいた自分の判断力を反省しましょう。
というよりも、顧客の経済力を考慮せずに、自分の手数料稼ぎに目がくらんだ自分本位のライフプランナーに責任があるのかもしれませんね。
「払済保険」を選ぶべきケース
加入から5年以上が経過しているのであれば、払済保険の効果が非常に大きくなります。
あくまで一般論ですが、ドル建て保険を払済保険に切り替えるベストな経過年数は7年~10年くらいだと考えられます。
このくらいの期間契約を続けていれば、十分な解約返戻金が立ち上がっています。
十分な解約返戻金があれば、払済保険金額も大きくなりますし、解約返戻金の増加率も大きくなっていくことでしょう。
ただ、加入から5年程度でも、効果がないわけではないため、必要に応じて検討してみても良いでしょう。
「解約」と「払済保険」の違い
保険契約を解約した場合には、解約返戻金が即時返金(振込)されるため、急な資金需要がある場合には、時には損となってしまっても解約が好ましいでしょう。
払済保険の場合、保障はそのまま継続されるため、解約返戻金は手続き時点では戻ってきません。
払済保険を検討する方の多くは、今まで支払ってきた保険料をできるだけ取り戻したい、という考えがありますので、時間をかけてでも解約返戻金を増やす覚悟が必要となります。
また、解約返戻金が増えると言っても、1年2年の話ではありません。
現在加入中のドル建て保険の予定利率に基づいて増えていくため、現在の保険の解約返戻金の推移を設計書などで確認し、もしこの契約を継続した場合に解約返戻金が支払保険料を超える年数あたり、までの年数がかかると思ったほうがよいでしょう。
払済保険への切り替えが可能なプルデンシャル生命の保険
解約返戻金があることが払済保険に切り替えるための大原則となります。
つまり、掛け捨て型の保険では無理で貯蓄性のある保険であれば可能となります。
ドル建て・円建て問わず、終身保険、養老保険といった商品であれば、払済保険は可能です。
傾向的に多いのは、「米国ドル建終身保険」や「米国ドル建リタイアメント・インカム」といった商品でしょうか。
払済保険で注意すべきこと
加入からまだ1年や2年しか経っていない方で、解約返戻金がまだないからという理由で、解約返戻金が立ち上がるまでずるずると契約を続けることだけは辞めておきましょう。
それまでの期間、無駄に高い保険料を支払うことで家計が苦しむだけでなく、結局解約返戻金が立ち上がったところで、5年程度経過しないと、立ち上がる解約返戻金の金額自体はとてつもなく小さいため、支払った保険料のほうが大きくなってしまうことになります。
これこそ「損」なだけです。
家計を最優先に考えて、まずは保険料負担を苦しみから脱却することを第一に考えたほうが好ましいと言えます。
プルデンシャル生命のドル建て保険を「解約」すべきか「払済保険」に切り替えるべきかの基準のまとめ
解約であっても、払済保険であっても、共通するのは「高額な保険料の苦しみから抜けること」です。
もしも解約するにあたり、ペナルティなどの不安がある場合は「プルデンシャル生命の保険を解約する場合に知っておくべきペナルティ」の記事などもご参照ください。
保険料の高さが家計に影響を及ぼしてくるタイミングは、それこそ各ご家庭それぞれであるため、「その時点」での最善策として、解約が良いのか、払済保険が良いのか、と考えなければなりません。
最も解約するときにオススメの方法である電話について書いた記事にも解約はいつまでに行えばよいのか等の目安もありますので「プルデンシャル生命の解約は電話での手続きがおすすめ」も参考になるかもしれません。
そもそも論にはなりますが、貯蓄性に目をくらませ、不必要で高額な保障額を提案するプルデンシャル生命の姿勢にも問題があると思います。
独身の方になぜ「10万ドル」もの死亡保障が必要なのか(最近良く見る保障額です)、私には到底理解ができません。