ついに誕生「先進医療だけの保険」
目次
先進医療だけの保険に加入可能に
国が認定した最先端の治療であり、医療保険に加入されていらっしゃる方のほとんどは、月数百円というわずかな負担で、上限2,000万円までの先進医療技術費を保障できる先進医療特約に加入されていらっしゃるのではないでしょうか？
本来、先進医療に関する治療を受ける場合、その治療費は保険外診療扱いとなるため、医療費は全額負担する必要があり、また、公的な医療保険と保険外診療の併用を日本は禁止しているため、本来3割負担で済むはずの治療費も全額負担しなければいけません。
先進医療制度は、特別に公的保険診療と保険外診療の「併用」を認めたもので、先進医療費用部分に関しては全額負担は変わりませんが、公的な医療保険による治療費は3割負担で済ますことができるようになりました。
とは言っても、先進医療技術料は、10割負担とも相まって、とても高額な治療費になってしまいます。
この高額な先進医療費に対する備え「先進医療保障」は、医療保険に「特約」という形で加入しなければならず、医療保険との「セット」である必要がありましたが、ついに先進医療だけを保障する保険商品「リンククロス コインズ」が誕生しました。
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命の「リンククロス コインズ」
2016年9月に、ひまわり生命から先進医療だけの保険「Linkx coins（リンククロス コインズ）」という商品が誕生しました。
年齢・性別問わず、月の保険料は文字通り「500円」というワンコインで加入ができ、先進医療費と臓器移植の双方を保障する商品です。
保障内容も、一般的な医療保険に付加される先進医療特約と同様に、上限「2,000万円」までとなっており、治療１回につき5万円の一時金も支給されます。
また、使用する可能性は低いかもしれませんが、心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸などの臓器移植を受けた場合に、1回限りではありますが「1,000万円」が支給されます。
（実際の給付事例やその際のメリットについては「ひまわり生命の500円で加入できる先進医療保険は得か損か？」にも書いておりますので合わせてご確認ください。）
ネット専用の保険になるので、申し込みする場合にはインターネット経由での申し込みが必要となります。
「リンククロス コインズ」の存在意義
実業家や医師、士業といった、比較的富裕層と呼ばれる方々は、豊富な資産を持っているため、日額10,000円や数十万円の手術給付金などのために、毎月保険料を支払う必要がある医療保険は不要であると言われています。
しかし、医療保険自体が不要であっても、先進医療の備えが欲しいがために、富裕層と呼ばれる方々も医療保険に加入するケースが多いようです。
先進医療だけの保険「リンククロス コインズ」は、不要なものをセット販売で購入しなければいけなかった先進医療保障を、単体で持つことができるため、無駄な医療保障にわざわざ加入する必要がなくなり、ニーズをピンポイントで叶えてくれる商品なのです。
「リンククロス コインズ」の契約内容
性別・年齢問わず、保険料は毎月「500円」になります。
保険期間は1年ごとの更新型となっていますが、保険料が上がることはなく、契約を続ける限り保障は一生涯持つことができます。
1年ごとの更新型となっているため、保険料の短期払いは不可になります。
契約可能年齢は20歳～69歳までとなっており、保険料払込方法は、「クレジットカードのみ」と「月払いのみ」となっていることにご注意ください。
介護・医療保険料控除の対象にもなっているようです。
「リンククロス コインズ」の告知内容
以下の項目に１つでも該当すると申し込み不可となるようです。
● 今までにがん（悪性新生物・悪性腫瘍）または上皮内がんにかかったことがありますか。（「がん」には、白血病・骨髄腫・悪性リンパ腫・肉腫を含みます。）
●過去5年以内に、以下の病気を原因として入院したこと、または手術を受けたことがありますか。（「入院」には人間ドックのための「入院」は除きます。「手術」とはレーザー・内視鏡・カテーテルによるものを含みます。）
●過去5年以内に、以下の病気を原因として7日間以上にわたる医師による診察・検査・治療、あるいは7日分以上の投薬（薬の処方を含む）を受けたことがありますか。（「7日間以上」とは、初診から最後に診察を受けた日が7日間以上である場合を指します。 再検査・精密検査・定期的な検査・診察を受けている場合や、自らの判断で治療を中断した場合も告知が必要です。）
・心臓の病気 ・肺の病気（気管支を含む。ただし、喘息・かぜは除く） ・肝臓の病気 ・膵臓の病気 ・腎臓の病気 ・小腸の病気 ・白内障 ・糖尿病
●今後3か月以内に先進医療や臓器移植を受ける予定（先進医療や臓器移植をすすめられている場合や、医師と相談している場合を含む）がありますか。（医師に今後3か月以内に先進医療や臓器移植をすすめられている場合、相談している場合は告知が必要です。）
月500円の妥当性
保険料が安いオリックス生命の医療保険「新キュア」に、先進医療特約を付加した場合、その特約保険料はどのくらいになるでしょうか？
契約年齢：30歳男性 保険期間/保険料払込期間：終身 入院日額：5,000円 三大疾病入院無制限：付加 特定疾病保険料払込免除：付加 先進医療特約：付加 の条件で試算してみます。
医療保険全体としての保険料は「1,798円/月」となりますが、先進医療特約保険料は「123円/月」となり、特約という形での先進医療保障は、かなり安い金額で加入できます。
500円と123円を単純に保険料だけで見比べてると、特約としての加入の方が負担は小さくなりますが、単体商品としてのこの商品の存在価値はどこにあるでしょうか？
「リンククロス コインズ」が向いている人
・富裕層の方のように、医療保険自体は不要だが、先進医療保障が欲しい方
・現在加入している医療保険に、先進医療特約がない・先進医療特約を付加できない方
・医療保険に数千円すらも支払うことが嫌な方
上記のような方に向いていると思われます。
従来の「医療保険のオプション」として先進医療保障と比べて
先進医療のみの保険という商品性は、非常に面白いものだと感じます。
しかし、だからといって加入を絶対的にオススメできるかというと、そういうわけでもありません。
それは、「貯蓄性」のある医療保険に先進医療特約という形で加入する方法も、魅力的だからです。
貯蓄性医療保険「メディカルキットR」
東京海上日動あんしん生命で取り扱っている医療保険「メディカルキットR」は、主契約部分の保険料が将来「1円単位」で還付されるという仕組みがあり、貯蓄性を兼ねている医療保険です。
保険料払込期間中に、入院給付金や手術給付金を受け取ったとしても、支払ってきた保険料からその分が差し引かれて、残りの金額がしっかりと戻ってきます。
つまり、保険を使うことがあっても使わなかったとしても、決して「損」をしない医療保険になっています。
従来から今に至るまで、医療保険は不要でも先進医療保障が欲しい富裕層と呼ばれる方々は、主契約部分の保険料が丸々将来戻ってくる「メディカルキットR」に加入し、100円ちょっとの先進医療特約保険料の負担で、先進医療保障を確保する加入方法をされています。
「将来戻ってくるなら貯蓄にもなるし、100円ちょっとだけで上限2,000万円までの先進医療保障を持てるなら」という心理からみたいです。
メディカルキットRに関しては、「医療保険「メディカルキットＲ」の死亡時の取り扱いを家族が知っておくべき内容」の記事でも詳細に解説していますので、併せてチェックしてみてください。
「リンククロス コインズ」はオススメなのか？
あくまで個人的にはですが、500円払って先進医療保障だけを持つのであれば、しっかりと医療保険という土台を築いた上で、先進医療保障を持つ必要があると考えます。
先進医療を受けることができるケースは、一般的な疾病で病院にお世話になるケースと比べて、圧倒的にその可能性が低いからです。
先進医療という技術は、唯一無二のものですが、では代理となる治療法が全くないかというと、そうではありません。
病気の治療は、公的な保険診療でしっかりと治療し得るものでありますし、公的な保険診療にも3割負担とはいえ、費用がかかります。
先進医療というものを単一で捉えるのではなく、「病気の治療」のあくまで１つの手段でしかないことを思うと、医療保障での特約という形の方が安心できるのかなと思います。
ついに誕生「先進医療だけの保険」のまとめ
商品性は、とてもユニークであり、面白い商品だと感じます。
まったくニーズがないかというと、そうでもなく、ニッチではありますが、必要とされる方もいらっしゃると思います。
そういった方にとっては、心強い味方となる商品になることは間違いないでしょう。
参考：リンククロスコインズが気になる方におすすめの記事
先進医療に特化した保険「リンククロスコインズ」が気になる方は、下記のような記事も参考にしてみてください。
リンククロスコインズについて詳しく知りたい方は
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