メットライフ生命のサニーガーデンEXはリスクがあるのに人気!保障と積立利率が魅力
目次
メットライフ生命のサニーガーデンEX 外貨建て商品のリスクと人気とは?
外貨建ての保険と言えば外資系の大手、メットライフ生命が第一に挙げられます。
低金利が続く中、外貨建て保険が人気なのですが「色々な種類がありよくわからない」と思っている方も多いでしょう。
それでも人気があるのは「国内の商品に比べて利率が良い」と言う絶対的なメリットがあるからです。
ただ良い面ばかりではなく「外貨建て保険ならではのリスク」もあり、いざ契約をするときには理解しておかなければいけない話もあるのが実態です。
今回はそこにフォーカスしてメットライフ生命の金融機関窓口取扱プランである一時払い外貨建て終身保険であるサニーガーデンEXの保険内容とリスク、それらリスクの回避方法等をお伝えしていきます。
サニーガーデンEXの商品内容とは?
サニーガーデンとは保険の種類としては「一時払い外貨建て終身保険」と呼ばれていて、契約時にまとまった保険料を支払う契約になります。
外貨の種類は2種類あり米ドルと豪ドル、最低の保険料は米ドル・豪ドル共通で2万ドルとなっています。
2019年3月6日現在の為替相場で行けば、1米ドル=111円ですので222万円前後の保険料を、1豪ドル=78円ですので156万円前後の保険料を最初に納めなければいけないという事ですね。
最近はこの様な一時払いが出来る保険商品自体が少ないので貴重と言えます。
死亡保険金は運用通貨建で一時払い保険料相当額が最低保証されています。
サニーガーデンEXの受け取り方プラン
プランが3種類あり
- 定期支払コース
- 目標設定付定期支払コース
- 積立金増加コース
この3種類から受け取り方を契約時に選択します。
各プランに共通しているのが運用した積立利率が受け取れる事です。
プランによって毎年受け取るものや、貯めておいてまとめて受け取ると言う違いはありますがここが最大のメリットになります。
サニーガーデンEXの積立利率推移(2017年、2018年、2019年分)
また、サニーガーデンEXの積立利率は10年間保証され、10年ごとに見直される仕組みになっています。
例えば定期支払コースの2017年、2018年、2019年の積立利率は以下の通りなっています。
時期 | 米ドル | 豪ドル |
---|---|---|
2017年9月 | 1.44% | 2.25% |
2018年5月 | 2.80% | 2.40% |
2019年2月 | 2.72% | 1.49% |
2019年3月 | 2.72% | 1.53% |
これら契約時の積立利率が10年間は保証されるという仕組みです。
2017年以降、米ドルと豪ドルの積立利率が逆転している点が興味深いですが、今月の積立利率でも十分に国内の金利と比べると違いは一目瞭然ですね。
サニーガーデンEXのリスクとは?
ここからはメリットばかりではなく「どの様なデメリットがあるのか?」を見ていきましょう。
為替リスクでせっかくついた金利が帳消しに?!
まずサニーガーデンEXに限ったことではありませんが、外貨建て保険の第一のリスクは為替リスクです。
預けるときと受け取るときで為替が変動していればその影響を受けます。
円高に動けば目減りし、円安に動けば増えるというわけです。折角ついた利率が帳消しになってしまう事もありますので注意が必要です。
解約控除で予期せぬ早期解約による大きなマイナス?!
次にサニーガーデンEXには解約控除があるリスクです。
これは契約から10年間の間に解約してしまうと最大で10%解約返戻金が控除されてしまうと言うルールです。
ですので基本的に10年は続ける前提で加入する商品と言えます。
為替手数料って?塵も積もれば山となる
もう一つ、これはリスクと言うよりは仕組みですが為替手数料がかかります。
円で支払った保険料を外貨に交換する際と、外貨で運用していたものを円で受け取るときにそれぞれかかってくる事を知っておきましょう。
この手数料は保険会社によって違いますがメットライフ生命は現在0.5円/1米ドルの設定になっています。
また、メットライフ生命の為替手数料を他社と比較した「メットライフの為替手数料を徹底他社比較!外貨建て保険は内容を十分に理解する」の記事もおススメです。
サニーガーデンEXは保有時のコストが高い
他サイトでも良く指摘されているのが、サニーガーデンEXを保有している間に発生する「保険関係費用」という名目のお金を支払っていることがデメリットとして挙げられるかもしれません。
毎年、最大で1.54%の費用(200万円だったら30,800円)の保険料を保険会社に支払っていることになるという点です。
しかしこの点は、投資のプロが行っている手数料と考えれば合点がいくでしょう。
200万円の資金が手元にあったとして年間で54,400円のリターンが見込めるほどの投資の先見と知識がある方なら問題ないでしょう。
私の場合はというと、4年ほどのやっている楽天証券の投資信託でやっと評価損益が+353円になったところです…ので、私だったら潤沢の資金があるならば投資のプロにお願いしてしまいます。
サニーガーデンEXには市場価格調整がある
また難解なキーワードが出てきましたが、サニーガーデンEXには市場価格調整という概念があります。
簡単に市場価格調整を説明すれば、解約返戻金を受け取る時に現在の市場の利率に合わせるという意味です。
正直、何年も保険の勉強しても市場価格調整というのは理解しづらい部分がありますが、『解約返戻金を受け取る時には少しだけ減る可能性があるよ。』ということだけは頭にいれておいた方が良さそうです。
サニーガーデンEXのリスクを回避する方法とは?
これらのリスクがありながら、なぜ人気なのか...それはそのリスクを回避する方法もあるからなのです。
対策がわかっていれば外貨建て商品の経験が少ない方も安心して始める事ができると思いますのでここは重要なポイントです。
サニーガーデンEXのリスクを回避する最大の方法は解約しないこと
一番問題となってくるのが為替リスクですが回避する方法としては一言でいうと「解約しない」です。
契約時と解約時の為替変動によってお金が増減するわけですから減っているときは解約しなければいいのです。
ここで終身保険であることが生きてくるのですね。
最初から期間が決まっている定期保険であれば損する状況でも得する状況でも満期がくれば解約しなければいけませんが、サニーガーデンEXは終身保険ですのでメリットがない状況であれば解約する必要はありません。
もしも解約しなければならない時は外貨で受け取ること
どうしても解約しなければいけない場合は外貨で受け取るのも一つの方法です。
円だけではなく運用通貨で受け取ることもできるので、例えばドルで受け取り子供の留学費用に充てたり、或いは旅行先で使ったり外貨預金に回したりという事も可能ですので色々な選択肢がありますね。
改めて、サニーガーデンEXのメリット、魅力とは?
やはり一番のポイントは増やせる事です。
例えば定期支払コースの場合は年に一度、積立利率分の増えた定期支払金を受け取ることができます。
これは被保険者が生きている間、一生涯受け取ることができます。
200万円預けて毎年3万円前後の利率が見込めるもの(為替リスクは考えずに・・・)は今のご時世多くないですよね?
「為替リスク」や「10年ごとの積立利率の見直し」などの不確定要素はあるものの十分な魅力だと思います。
受取は円かドルなどの運用通貨か選べますのでメリットがある方を選べます。
同じ外貨もの金融商品の「外貨預金」や「投資信託」などと比べると保険としての基本的な機能ももちろんありますので、死亡保険金を受取人を決めて渡せる事や、その際に相続税の非課税枠がある事、保険金は受取人固有の財産なので遺産分割協議を待たずにスムーズに現金化できるなどのメリットもあります。
メットライフ生命のサニーガーデンEXとビーウィズユーの違いとは?
同じメットライフ生命の外貨建て保険でもサニーガーデンEXとビーウィズユー(もっというとドルスマートSも)など、違いが気になるところです。
特にサニーガーデンEXとビーウィズユー(正式名称:ビーウィズユープラス)は、どちらも一時払い終身保険の外貨建て保険なので分かりづらいことこの上なし。
ただ、サニーガーデンEXは保守的な運用、ビーウィズユープラスは積極的な運用という違いがあります。
利率もサニーガーデンEXは米ドル2.72%、豪ドル1.53%に対し、ハイリスクハイリターンであるビーウィズユープラスは米ドル4.40%、豪ドル2.64%(2019年3月)になっています。
詳しい違いについてはメットライフ生命のドル建て保険ラインナップの記事やビーウィズユープラスの記事を御参照ください。
メットライフ生命のサニーガーデンEXのまとめ
一時払いの保険だけに誰でも加入できる商品ではありませんし、リスクもあるので資金に余裕のある方に向いている商品と言えます。
なけなしの200万円を預けるという方には残念ながらおススメできません。
私なら老後の余剰資金を作る為の手段に選ぶならピタッとハマるのではないかと思います。
増える見込みのないつまらない預貯金と違ってサニーガーデンEXは増える可能性を楽しみにできますよね?
色々ある金融商品の中でそれぞれ一長一短がありますが、サニーガーデンEXには保険としての機能性と利殖性を兼ね備えていると思います。
どのくらいのリスクがあるのかをしっかり把握して、あなたも増やせる可能性のあるものを選んでみませんか?
参考:サニーガーデンのようなドル建て保険についてもっと知りたい方におすすめの記事
メットライフ生命のサニーガーデンを始めとするドル建て保険は各社から発売されています。それぞれの特色やおすすめ商品などを知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
サニーガーデンのメリット・デメリットをより詳しく知りたい方は
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