プルデンシャル生命への転職を口コミから考える
目次
プルデンシャル生命への転職の口コミ
外資系保険会社プルデンシャル生命、口コミでは、転職すると報酬は青天井で高収入が期待できる会社、と評判があるため、非常に気になっている方も多いのではないでしょうか。
プルデンシャル生命に転職するためには、保険業界以外の「異業界」で働いていることを前提として、勧誘(スカウト)とされることが必要となります。
自身から手を挙げて入社意思を示す方法もありますが、こちらは非常に稀であり、多くはプルデンシャルの採用担当からの勧誘となります。
実際にプルデンシャル生命に転職された方々の口コミを参考にしながら、転職する価値のある会社なのか、論じてみたいと思います。
プルデンシャル生命への転職の流れ
あなたが優秀なセールスマンであれば、ある日あなたのご自宅や携帯電話、また職場に突然見知らぬ番号から電話がかかってきます。
電話を取ると第一声が「○○さんへのヘッドハンティングのお電話です」と、突然の出来事に慌てふためくでしょう。
良くあるトークの流れとしては、「○○さんの評判を各所からお聞きしておりまして、ぜひ当社で一緒に働いていただけないかと思っている」「一度時間を作っていただき、直接ご説明させていただきたいのでお会いできないか」と言われるでしょう。
「ヘッドハンティング」という言葉の響きは、非常に魅力的で嬉しい気持ちになるかもしれませんが、現状は全くヘッドハンティングではなく、役職付きで高収入が保障されているポジションではなく、ただの保険売りの勧誘なんですけどね。
その後、プルデンシャルの採用担当者と喫茶店などで会うと、採用支社にて行われる「CIP(Career Information Program)」と呼ばれる、会社案内の説明やビデオなどを見ることになり、この会社に入社したいと意思が固まったら、本採用面接へと進んでいきます。(面接段階前に、見込みがないと判断されると、採用面接への案内はされません。)
完全歩合制の裏表
やればやるほど収入が増えるが、やらなければ収入ゼロ、完全歩合制「フルコミッション」は、プルデンシャル生命だけでなく、大手外資系保険会社によくみられます。
自分の頑張りが収入にダイレクトに影響するため、現状会社員勤めで、いくら営業成績を上げても給料に限度がある方にとっては、夢のような仕組みでしょう。
「プルデンシャル生命は年収1,500万円代がざら、高い人だと数億稼ぐ人もいる」との口コミもあるため、自分の営業力に自信のある方にとっては、麻薬のような魅力を感じるのではないでしょうか。
しかし、完全歩合制は裏を返せば、最低賃金分の収入しか保障されてしません。
年収1,000万円以上の達成度合い
プルデンシャル生命働いている人たちすべてが全員年収1,000万円を超えているわけではありません。
参考までに、平成28年度のプルデンシャル生命の決算内容を見てみると、平成28年度末時点でライフプランナー数は3,932名在籍しているようです。
一方、MDRT(世界79カ国と地域に約37,700人の会員を有する会であり、生命保険と金融サービスにおける優れた専門家の集まり)への入会基準である「保険料収入約1,100万円以上」を満たしているプルデンシャル生命の会員数は、平成28年度の1,172名となっています。
ライフプランナー3人のうち1人が年収1,100万円以上を達成していることになりますが、裏を返せば、3人に2人はこの年収に達していない訳です。
それどころか、最低賃金ラインで生活すらままならないライフプランナーすらこの中には存在しているのです。
夢を追うか家族を守るか
独身者であればまだしも、大切な家族を抱えている立場にある人間が、この完全歩合制の世界に飛び込んだ時、家族が受けるであろう影響をしっかりと考えなければなりません。
完全歩合制は、永遠に「保険を売り続け」なければ、収入がなくなります。
プルデンシャル生命に転職したら、最初の2年間は、文字通り「365日働きづくめの生活」を強いられます。
最初の2年間の生活
家族のことは二の次、まずはひたすら商談アポイントと保険商談の毎日を2年間ずっと繰り返していきます。
赤ちゃんの出産にすら立ち会えないと考えたほうが良いでしょう。
プルデンシャル生命には、「3W」という文化が根付いており、一週間に3件以上の申し込みを2年間の50週ずっと続けることが求められます。
一週間3件以上の申し込みのためには、当然断られることを想定して、12件以上の商談アポイントをぎっちり詰め込まなければ難しい数字です。
裏を返すと、「3W」を50週ずっと続けてこれた人間は、プルデンシャル生命で成功を収めやすいと言われています。
家族を犠牲にする覚悟があるか
「3W」をずっと継続してこれた人間でさえ、途中で販売がうまくいかなくなり、ドロップアウトしていってしまう人も少なくありません。
家族を顧みることなく、自分の成功が家族の成功と思い込んでひたすらに走り続けてきて、それでも仮に成功できなかったとしたら、家族がその間負わされてきた苦悩は想像に難くないでしょう。
プルデンシャル生命は、商品性では保険料が非常に割高で他社に大きく劣っており、また保険代理店の台頭という市場環境も変わってきている現状の中で、生命保険セールスが非常に難しくなってきています。
実際に、プルデンシャルに転職した結果、離婚してしまったというケースを非常に多く聞きます。
こうした話を聞くと、個人的には、「家族を守るための生命保険の仕事に就いたことで、自分の家族が崩壊してしまった」という転職は失敗=本末転倒のような仕事だと感じます。
プルデンシャル生命への転職を口コミから考えるのまとめ
プルデンシャル生命のライフプランナーという職種は、人生を賭けた「ギャンブル」のように思えてなりません。
高収入、フリートゥーワーク、高級外車や腕時計、プルデンシャル生命に関する口コミには、転職するとこれらが漏れなく付いてくると勘違いしてしまうようなものが多いです。
非常に限られた人のみが得られる特権であり、その背後では、年齢的に辞めるに辞めれない年収200~300万円クラスのライフプランナーも大勢います。
自分の夢のために、高収入のために、家族を犠牲にする覚悟があるのであれば、チャレンジしてみても良いのではないでしょうか。
余談ですが、プルデンシャル生命の採用担当者にもノルマがありますので、転職希望であれば10月・11月・12月くらいの採用面接(試験)は通過しやすいですよ。